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2020年01月29日18:18

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EU前大統領が単独会見 英EU離脱後の欧州外交は「中国が試金石」

 下記は、2020.1.29 付の 産経ニュース の記事です。

                       記

 【ブリュッセル=三井美奈】英国による31日の欧州連合(EU)離脱を前に、昨年秋までEU大統領を務めたドナルド・トゥスク氏が28日、産経新聞と単独会見した。欧州外交は今後、中国への対応が「試金石」になると指摘し、英国が離脱しても「英国とEUの協力が望ましい」と述べた。

 中国をめぐっては、英政府が28日、米国が完全排除を求めている中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)製品の第5世代(5G)通信網使用を限定的に容認した。トゥスク氏は英国がEU離脱を機に、第三国との外交を活発化しようとしていることの表れだとの見方を示した。

 そのうえで「ファーウェイを抑えようとする米国の思惑を、英国が無視できるとは考えにくい。英国は対米貿易交渉が控えている」と述べ、米国の反応が今後の英国の動きを左右すると予測した。ファーウェイ問題では「米英、EUの3者のできるだけ緊密な連携が重要。バラバラだと中国の思惑にはまってしまう」と述べた。

 EUの歴史で加盟国の離脱は初めてとなる。トゥスク氏は中国やロシアの台頭、米欧同盟にきしみが生じる現状を展望し、「欧州が、いま必要とするのは結束だ。英国のEU離脱は双方にとって大打撃になる」と危機感を示した。

 英EUが離脱後行う自由貿易協定(FTA)交渉について、トゥスク氏は「英国民は食や医療の安全で、EUのルールに守られてきた。英国の離脱派は『独自に決めるべきだ』というが、現在より、よい基準をつくれるというのか」と発言。英国が現在適用するルールの水準を一方的に引き下げ、EU競争力をそごうとすることを牽(けん)制(せい)した。

 安全保障については、米国がアジア重視に傾く中、欧州は独自の危機対応が重要になると強調した。北大西洋条約機構(NATO)の枠組みを維持しながら、「欧州は短期的な域外介入を行い、共通の利益を守るだろう。英国はEU離脱後も欧州の一員。問題や敵を共有していることに変わりはない」と述べ、英EUの連携が必要だと訴えた。

 対中外交でトゥスク氏は「中国にとって投資は政治戦略に直結する。慎重であらねばならない」と述べた。同氏はポーランド首相だった2012年、ワルシャワで中東欧諸国と中国の首脳会議を開催。中国投資呼び込みの旗振り役だったが、「資金管理、労働基準などで問題が出た。中国と一緒にビジネスをやるというのは幻想だった」として、当時とは考えが変わったと明かした。

                        ◇

ドナルド・トゥスク氏 ポーランド生まれ。2007〜14年、同国首相。14〜19年、EU大統領。EU首脳会議の議長として英離脱交渉のまとめ役になった。

 https://www.sankei.com/world/news/200129/wor2001290023-n1.html
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