下記は、2017.8.29 付の産経ニュース【異論暴論】です。
記
正論10月号では憲法改正に向けた企画がめじろ押しだ。まず、日本テレビ系で放送中のテレビ番組「行列のできる法律相談所」でおなじみの弁護士、北村晴男氏が憲法改正を語っている。わが国の周辺にこれだけ具体的な脅威が存在するのに、空想的平和主義に浸り続ける人たちに、「現実を直視しよう」と訴えた。
北村氏は、首相が憲法改正を口にしただけで「立憲主義に反する」と批判される風潮についても「姑息(こそく)な議論封じ」とバッサリ。憲法を守って法律を作り行政を行うことと、憲法が抱える課題や欠陥を出し合い、あるべき姿を論じることとは全く別次元の話だと指摘する。さらに、国民の代表である国会議員や首相は社会の変化に応じてわが国にどのような憲法がふさわしいか、むしろ議論の先頭に立つ責任があると述べている。
次に宮内庁侍医として、香淳皇后の専任侍医を務めた永井良樹氏の「天皇の元首明記なくして9条改正はなし」。長年にわたって「象徴としての務め」を模索してこられた天皇陛下と、「おことば」に端を発した譲位をめぐる議論を案じる永井氏だが、憲法については、1条が天皇をわが国を代表する「元首」と書いていない点を致命的な欠陥とみる。憲法改正の論点が9条ばかりに絞られている今の議論に一石を投じる論考だ。
民進党の枝野幸男氏がある集会で「憲法で日本の平和は守れない」と認めた現場ルポも。それでも安倍晋三首相の憲法改正提案に賛成していない枝野氏の理解しがたいロジックを、本誌編集部の溝上健良が詳しく伝えます。(安藤慶太)
http://www.sankei.com/column/news/170829/clm1708290007-n1.html
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