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2016年08月29日14:14

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中国の「社会主義市場経済」はファシズムの一形態に過ぎない 福井県立大学教授・島田洋一

 下記は、2016.8.29 付の【正論】です。 これは国民必読の価値ある論文です。

                      記

≪中国の歴史戦の狙い≫

 中国の「抗日戦争勝利記念日」(9月3日)が近づいてきた。昨年の同日、天安門広場で大々的に繰り広げられた「世界反ファシズム戦争勝利70周年記念」軍事パレードは記憶に新しい。

 「歴史を鑑(かがみ)に」と居丈高に迫る中国の歴史戦には、3つの狙いがある。第1は潜在敵国、特に日本に贖罪(しょくざい)史観を浸透させ、その精神的武装解除を図ることである。第2は「反省しない日本」への敵愾(てきがい)心をかき立て、独裁体制の維持を正当化することである。第3は自由、民主、法の支配、人権といった「現在」の問題に焦点が当たらぬよう、注意を過去にそらすことである。

 従って、とりわけアジアの自由主義大国・日本が誤った贖罪意識から脱して、正しく「歴史を鑑」とすることが、日本自身にとってはもちろん、自由世界全体にとっても戦略的に極めて重要となる。

 まずファシズムという言葉だが、これはイタリアのムソリーニが、共産主義でも資本主義でもない「第三の道」として打ち出したものである。国家主義的な独裁を永遠の統治原理としつつ、資本主義のエネルギーを抑圧体制活性化のために用いるというのがその「第三」ないし折衷策たる所以(ゆえん)である。

 ドイツのヒトラーも、社会全般の統制を強化する一方、経済については一定の競争原理の維持を図った。国民全体を国家主義化すれば経済の国有化は必要なくなる、という言葉をヒトラーは残している(ちなみに、ファシズムに異常な人種主義が加わったのがナチズムで、ムソリーニ政権にその要素はなかった)。

 こう整理すれば、現在の中国が掲げる一党独裁下の「社会主義市場経済」は、まさにファシズムの一形態に他ならない。中国は、トウ小平時代に毛沢東流の原始共産主義からファシズムに移行したと見るべきだろう。「反ファシズム」は何より中国共産党政権に対して向けられるべき言葉なのである。

≪対米牽制の邪道に走るな≫

 なお、比較ファシズム研究の権威、スタンリー・ペイン米ウィスコンシン大名誉教授は、昭和戦前期の日本について、継続的な独裁権力がなく、社会の過激化も限られ、特に「反対派に対する強制収容所システムなど一度も持たなかった」点でドイツとは大きく異なるとしている。さらに、「民主主義の側で戦ったとされるソ連や国民党中国より、社会の自由の度合いは高かった」とも、付け加えている。

 こうした見解が、知的に誠実な研究者の間ではむしろ常識であることを知っておきたい。

 昭和戦前期に関しては、もちろん日本にも反省すべき点はある。外交面でその最たるものが日独伊三国同盟の締結だろう。「現に欧州戦争または日支紛争に参入しおらざる一国」に攻撃された場合、三国はあらゆる方法で相互に援助する(第3条)としたこの条約は、事実上、米国を唯一の対象としており、米国内でも正しくそう受け取られ、不必要に反日感情を高めた(三国にソ連を加えた四国協商とし、さらに対米牽制(けんせい)効果を強めるというのが松岡洋右外相の構想であった)。

 あくまで防御同盟であるにせよ、あの非人道的なナチスと組んだという事実は、日本史に消せない汚点として残ろう。積極的に推進した松岡および外務省「革新」派の責任は大きい。

 さてこの歴史的失敗から汲(く)むべき教訓は、たとえアメリカとの間に齟齬(そご)や対立が生じても、正面からの解決を目指すべきで、ファシズム国家と組んで牽制するといった邪道に走ってはならないというものであろう。

≪日中を軸に置く軽率な発想≫

 ところがその意識を著しく欠いたのが2009年9月に成立した民主党政権であった。特に鳩山由紀夫首相、岡田克也外相が進めようとした、日中を軸にアメリカと距離を置く「東アジア共同体」構想は絵に描いたような軽率な発想だった。

 当時、米政府の国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長だったジェフリー・ベーダー氏は、「対抗力としてのアメリカを外し、中国を中心に東アジア機構を作るというこの危険な発想」をつぶすべくベトナム国家主席が積極的に動いたとしつつ、「他ならぬ(共産党一党独裁の)ベトナムがこうした提案の戦略的愚かさを理解する一方、アジアにおける最大の同盟国が理解していなかった」事実は「オバマ政権に衝撃を与えた」と回顧録に記している。

 やはり米政権のブレーンであるジョセフ・ナイ・ハーバード大学特別功労教授も、「米国は『外されている』と感じたなら、恐らく報復に打って出るだろう」と露骨に警告を発した。

 なお尖閣問題でも中国は、「世界反ファシズム戦争の勝利の成果を否定しようとたくらむ日本の行為」(習近平氏)が主要因だと主張し、米国に不介入を要求する。「ファシズム」認識の戦略的重要性は明らかだろう。(福井県立大学教授・島田洋一 しまだよういち)

 http://www.sankei.com/premium/news/160829/prm1608290013-n1.html
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