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2015年05月29日08:51

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垂直離着陸輸送機V22オスプレイ 「飛行機+ヘリ」の強み、離島防衛や救急患者輸送に活躍期待

 下記は、2015.5.29付の産経ニュース【防衛最前線】です。

                       記

 固定翼機であればスピードが出るが、垂直離着陸はできず、滑走路や海上に降りなければならない。ヘリコプターであれば空中に静止するホバリングが可能だが、素早く目的地点にたどり着くことはできない。

 固定翼機とヘリの長所を生かし、短所を解消したのが、陸上自衛隊が導入を計画する垂直離着陸輸送機V22オスプレイだ。陸自は平成30年度までに17機購入する。

 米海兵隊仕様は「MV」と呼ばれ、米空軍仕様は「CV」。自衛隊は単純に「V」と表記している。27年度予算では5機分を計上し、南西諸島防衛のため新設する「水陸機動団」を輸送するため、佐賀空港(佐賀市)に配備する方針だ。

 「わが国をめぐる安全保障状況が厳しさを増している中において、国民の命と幸せな暮らしを守っていく大きな責任がある。オスプレイは、島嶼(とうしょ)防衛能力を強化するため自衛隊への導入を図る」

 安倍晋三首相は2月5日の参院予算委員会で、オスプレイを保有する意義をこう説明した。尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む南西諸島は中国の領土的野心にさらされており、これに対処するためオスプレイが必要というわけだ。

 通常は固定翼モードで飛ぶため、陸自が保有する大型輸送ヘリCH47と比べ、速度は2倍の約520キロ。航続距離は約4倍で、素早く現場に要員や資材を運び込むことができる。離島が他国軍に占拠された場合は、航空自衛隊の戦闘機による衛星誘導爆弾JDAMや、海上自衛隊の対地射撃などで敵を制圧。陸自の水陸両用車AAV7などとともに着上陸を目指す。

 離島防衛だけではなく、大規模災害救援や救急患者搬送にも威力を発揮する。

 空港がない離島での患者搬送はヘリが重宝されてきたが、1000キロ先の離島にたどり着くまで約4時間かかる。「速さ」が売りのオスプレイは約2時間で着く。昨年3月に東京都の小笠原村議会がオスプレイの早期導入・運用を要請する決議を行ったのは、このためだ。

 平成24年10月、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に米海兵隊のMVが配備された際は安全性が疑問視されたが、昨年6月に陸上自衛隊相馬原演習場がある群馬県榛東村の村議会がオスプレイ配備に「理解を示す」とした決議案を可決。同年10月は都道府県主催の防災訓練にMVが初めて参加するなど、少しずつオスプレイへの理解が広まってきた。

 しかし、最近になってオスプレイをめぐる騒ぎが再燃し始めている。

 米空軍は今月12日、CVを横田基地(東京都福生市など)に配備すると発表した。17日には米ハワイ州オアフ島の米軍基地で米海兵隊のMVが着陸に失敗し、隊員1人が死亡、21人が病院に搬送された。

 横田基地は住宅地に囲まれており、CVは特殊部隊の作戦に用いられるため、事故率はMVの約3倍とされる。MVもハワイで事故を起こしたため、沖縄県の翁長雄志知事は「オスプレイ配備は県民からすると到底容認できない」と語気を強めた。

 しかし、自衛隊がオスプレイ活用のモデルと位置付ける米海兵隊のMVは、飛行10万時間当たりの事故率が1・93回(24年4月現在)。海兵隊航空機の平均2・45回を下回っている。ただひたすら危険性を騒ぎ立てているのでは、オスプレイ導入の意義は見えてこない。

(政治部 杉本康士)

 http://www.sankei.com/premium/news/150529/prm1505290001-n1.html
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