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2020年02月21日18:50

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坂入健司郎さんという指揮者について

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つぶやきでご紹介した指揮者。
スタジオ録音としてのデビュー盤に、シェーンベルクを選ぶあたり、なかなかの曲者のようだ。併録曲は、この作曲家の弟子筋の大澤壽人「空の幻想」というこだわり。ジャケ写真は、「月に憑かれたピエロ」を演じているかのような、おちゃめな表情。
他の奏者は、ソプラノ中江早希、Vn・Va高橋奈緒、Vc朝吹元、Fl泉真由、Cl中舘壮志、P増田達斗の各氏。

実はクラオタの中では、そこそこ知られている名前。
何しろ、自ら東京ユヴェントス・フィルハーモニーというオケを創設し、大曲に挑んできた。
以下は、公演のライブ録音が出ているCDの列記。
2014年1月 ブルックナー:交響曲第5番
2016年1月 ブルックナー:交響曲第8番
2017年1月 マーラー:交響曲第3番
2018年1月 ブルックナー:交響曲第9番
2018年9月 マーラー:交響曲第8番「千人の交響曲」
2019年3月 ラヴェル:ツィガーヌ、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
詳しくは知らないが、ユヴェフィルは、慶應義塾ユース・オケを改組したそうだ。
(2020年1月は、ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱つき」を公演した。未CD化)

レコード会社が紹介するプロフィールは、1988年生まれ、現在31歳。川崎市出身、慶應義塾大学経済学部卒業。普段はサラリーマンをしていると記載。
音大で音楽教育は受けていないが、何人かの指揮者に指揮法を師事。ウラジーミル・フェドセーエフ氏や井上喜惟氏と親交が深く、晩年の故ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー氏の追っかけをしたり、CDにライナーノートを書いている。
現在は、川崎室内管というプロオケの音楽監督にも就任。モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」とVnとVaのための協奏交響曲のCDを出している。

変わったことをやる人、個性的な人が好きな私、昨年8月、坂入さんと川崎室内管のコンサートを聴きに行った。
曲目はハイドン:交響曲第85番「王妃」、ロドリーゴ:ある貴紳のための幻想曲(ギターは大御所・荘村清志さん)、ストラヴィンスキー:プルチネッラ(声楽付き全曲)という意欲的なもの。
小編成で古典を意識させつつ、リズミカルで飽きさせない好演だった。指揮者にとってリズム感は重要。なかなかの才人であることがわかった。

何しろ、今の時代に自分でオケを創設してしまうチャレンジングな人だ。勝手に「日本のサイモン・ラトル」「日本のテオ・クルレンツィス」と呼んでいる。
坂入健司郎さん、名前を覚えておいて、実際に聴いてほしい。
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