鉄より重い元素は、超新星爆発や中性子星同士の衝突などで生成されます。
金やプラチナなどの金属は、主に超新星爆発で生成されると考えられてきましたが、最近の研究によって、こうした超新星爆発では、現在宇宙に存在する重金属に匹敵するだけの量が生成されないことがわかってきました。
現在は、金やプラチナなどの希少な重金属は、中性子星同士の衝突で大量に生成されると考えられています。
2017年8月17日早朝に、アメリカのルイジアナ州に設置されているLIGO(レーザー干渉計重力波観測所)が中性子星同士の衝突による重力波を検出しました。
重力波の存在は、100年近く前にアインシュタインの一般相対性理論により予言されていましたが、検出されたのはこれが初めてです。
この衝突を赤外線で観測したところ、放出された破片には少なくとも地球1万個分の貴金属が含まれていることが観測されました。
2019年、日本の大型低温重力波望遠鏡KAGRAが完成しました。欧州のVirgoと合わせて3台の重力波望遠鏡によって、素早く中性子星同士の衝突の場所が特定できるようになり、より早い段階での中性子性同士の衝突が観測可能となります。
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