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2019年12月02日22:19

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黒豆の収穫で思い出した感謝 アイヌの古老女性の死 (再アップ)

写真のこの黒豆の裏話をします 
長文です

  アイヌの古老女性の死
2014年05月16日04:35 mixi記 私の隣の家の住人の話である、隣と言っても300mは離れている。
彼女は、私が引っ越してきた当時の13年前は、ほぼ毎日と言っていい程私の家の前の道を朝の10時ごろ錆びて小さな悲鳴を上げている自転車に乗り私の家の前の緩やかな坂を通り過ぎ15分もするとまた戻ってくる。
戻りの時は、自転車を押しながらでよく見ると自転車の荷台には四リットルのペットボトル四つほどを水を満たして積んでいる合計16キロの水だ。
この水は、私の家から200m程下った所から毎秒一リットルほど湧き吹き出ている伏流水です。
この自転車の荷台の合計16キロ伏流水は、彼女の生活の為の水と後で彼女の話から知る。
聞けば、彼女の家には水道も入ってなく電気も使ってないと彼女は言う。
家が隣りなので私の家の畑続きに有る家に、引っ越しの挨拶などと私の故郷へ帰った時、彼女の一〇坪ほどの家によくお土産を持って行った。
このお土産の付き合いは、私が畑仕事をしていた時同じように畑仕事をしている彼女が袋を持ち私に近づいてきて、「この袋貴方に遣るから育てなさい」と言う。
袋の中を見ると、黒光りをしている黒豆【黒大豆】と赤い色をしているジャガイモ【のちに種類は「赤いも」と「アンデスレッド」とその交雑種】が、かなりの量入っている。【黒豆は一リットル・ジャガイモは一五キロほど】
こんなにもタダで貰うなんて失礼と思い御いくらですかと聞くと、「これからの付き合いも長くなることだし私からのプレゼントだよ」と言う。
それでも多いですからと言うと、黒豆は彼女が言うのにはかれこれ二〇年は作り続けて来た固定種でジャガイモは私(彼女)が嫁いでた時からあると言う…(彼女は60代に近いと思われたから40年ぐらい前から育てていると言う事だ)
「この種とイモをを蒔けば、よーく育つから」と言う、私はちょっと待っててと言い家に帰りジュースを持ってきて彼女に渡す、彼女はニコッと笑い、ジュースを受け取る。
彼女曰く黒豆は、「農協に出すと安く買いたたかれる、貴方が何処かで高く売ればいいと聞かされ、ジャガイモはまだ沢山あるから種イモに使って」と言う。
私は、感謝を忘れる事はない、何故ならこの二点の農作物を今も育てている、在来種なので病害虫に強く連作障害も少なくよく育つ。
甘味やコクの深さ柔らかさも兼ね備え、黒豆は炊飯器で米と一緒に炊いても柔らかく食べられる。

彼女と何度か目の会話の時、彼女は私にこんなことを言った、「あなたは私を調べに来たのかいまた私を裸にして調べるのかい」と、私が「そんな事しないですよドウカシタノデスカ」と言うと、彼女は言うのには「昔(過去)に何人かの人が来て私が嫌がるのに病院に連れていき、裸にされていろいろ写真を撮られた」と言うのだ。(私が後で思ったのには、民生委員が勧めた健康診断かもしれない)
私は「そんな酷い事が有ったのですね」と言い、話をほかの話題にしたが私が病害虫の駆除を聞くと、「そんなことより毒ガスに注意をしなさい」と言う、彼女は語るのです。
「私の家に居る守り神の蛇が納戸の上の柱で巻き付いて死んでしまった、その原因は畑で私を殺そうとして居る奴がまいている毒ガスだと、この毒ガスで猫も2匹死んでいる」と言う。(私が後で思うには、この毒ガスは木の害虫を殺す農薬であり、猫の死は毎年この土地周辺にヘリで蒔く殺鼠剤で死んだなり弱ったネズミを食べた愛猫の事だと思った)
私は彼女について、交番警察から「おかしなことを言うから気をつけて」と聞かされ、同郷の人からは、「きちがい(気が違う)だから話をするなと聞かされた」が単に彼女の表現方法が違うだけと思った。
彼女の事について、私の家の元大家さんからは(4年ほど前に大家さんから現在の家を買う)、「二部谷ダムの土地接収の為の共有財産では、唯一許可認定を認めず判を押さなかった方だ、偏屈な人」と聞きました。

今日より数えて6日前、私が借りている畑を近くの農家に頼んで耕しに来た御方から、15日ほど前にその彼女が畑で倒れ亡くなったと聞かされた。

…誰にも厄介にならず、一人で生き一人で亡くなった姿(お子様が二人いると聞いてます、世話をすると言っても断っていたと本人から聞いてます…。年金や福祉を受けることを頑なに拒否していた)
今は亡き彼女から何時の時か忘れましたがささやくように聞かされました、「これから何時の日か知らないけれど食料で困る事が有るよ、私はカムイに一週間祈りを捧げて、聞いた時食料倉庫を私の土地に建てなさいと聞きその土地の場所が夢の中で光り輝いていたので、私はチェーンソーやトンカチを使って小屋を建てた」と…。
そんな彼女、何かスーといなくなってしまった。
何か、とても静かな威厳なある事を感じました、感謝と祈りを込めてイライラケレ(アイヌ語意味はありがとうございます。)
「貴方のプレゼントしてくれた、ジャガイモ私が11年育てこの度若い20代の2人の新たな仲間と30になった居候と新たな地で芽吹こうとしています。」
「貴方のプレゼントしてくれた、黒豆は、今新たな仲間と新たな地に種として蒔かれようとしてます。」

アイヌ 永遠にあらんことを。

「イランカラプテ・アンナー」(アイヌ語意味は、謹んで申し上げます、貴方様の心にそっと触れさせてください。)
『その時その時いつも変わるよ見方は…私はね、貴方達が楽しんで美味しい食物を仲良く育ててる姿と畑を見ることが、私と同胞に祈りを捧げる事にも成るんだよ。』

御カムイ (アイヌの儀礼・謹んで手を胸の前に上向きに出し迎え入れるように下から上に向かって回し祈りを捧げる 礼 拝) 

古老:昔の事や故実に通じている老人

私は思います。物質文明の中から離れたと私は思う、ひとりのアイヌの女性と私が少しの間触れ合うことができた彼女のほんの少しの命の輝きを私なりにほんの少しでも謙虚に伝え表すことができればと思い、書き表しました。彼女はもしかしたら現代社会の中、私の知る限り一番カムイに近かったのかもしれません。ただ、アイヌ・人間として生きていく過程で。
                                   拝 礼 拝


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