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2021年10月11日23:57

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フルトヴェングラーの2021年リマスター(2)

目の手術は、白内障は翌日に感激みたいなことがあるが、緑内障は時間がかかる。
私のように、半年かけて見え方を毎日確認しても思うように回復せず、次なる手術に突入というかわいそうなこともある。
期待せず待つスタンスで、落ち着いたらまとめていきたい。

フルトヴェングラーの最新リマスター、今後導入すべきか気になるので、いくつか動いてみた。

フルトヴェングラーの各種復刻が華やかに出はじめたころ、私の知る限りでは、2か所のホームページで詳細な比較検討がなされており、ほんとうにマニア中のマニアといった記事だった。
そのうち一つは、デルタ盤というのを推していて、これは私の考えとは異なる。LPのプチプチノイズを手作業で除去というもので、それだけが原因でもないだろうが、なんとなくくすんで不自然で、これならテープ起こしがいいかなと。
そのページは、どこかの時点で更新がなくなった。

いまも更新を続けているページがあり、こちらのほうが私の感想に近いところもある。
その方が、今回のリマスターをどう言うか関心があった。

最新日記で感想が出ていて、大雑把にいうと、EMIスタジオの「秘伝のたれ」アナログイコライザーを通らなくなったが、結果的に無機質な感じがあるかなという評価。あまり好意的ではない。

今日やってみたのは、
・きいてきた中ではいちばん手ごたえのあった「グランドスラムのオープンリール復刻」による、1952年スタジオ録音の「英雄」
・2011年EMI渾身のリマスター時に、廉価ボックスで出ていた同じ音源

これをリッピングして聴き較べる。
これは違いがわりとわかりやすく、EMIはやはり独特のスタジオの色艶みたいなものが感じられる。ただ、大きな違いは、音像が縮小されてというか、こじんまりとして感じる。
再生システムによるのかもしれないが、私がEMIのフルトヴェングラーで気になるのはここかな。

グランドスラムは、ノイズが増えるが、音像も伸びやかになる。
ノイズリダクションで音像が縮こまるのかと疑いたくなる。

とはいえ、今日聴いている感じでは、グランドスラムもそれほどいい音にも思えない。
1952年のスタジオ録音であれば、もう少し期待したい。
演奏も、神がかった感じはスタジオなので少なくて、これならラトルのハイレゾとかを聴いているのでも、音は段違いだしいいのかなと。

ここで、再び、トリスタンとイゾルデの、2001年?リマスターと、2021年ハイレゾを比較する。
2001年のEMIのほうが、やはり音色的な味は感じるが、音像に難ありかなと。
2021年のハイレゾリマスターは、モノラルの広がらなさはあるけど、音像に違和感は少ない。音色がそっけないというのは、私は無着色のいわゆるスタジオ的な音が好きなのか、あまり気にならない。
微妙な差ともいえるが、私にとっては、聴き続けられるかどうかというぐらいの違いである。

そんなわけで、今日聴いた印象では、EMIの2種は音色の味はあるけどこじんまり、グランドスラムよりも2021年ハイレゾ、みたいな感じになった。

いちばんいいのは、1952年の英雄を、ハイレゾで買って較べること。だがこれがけっこう高いのだ。サンプルが買えたらいいのに。
マタイ受難曲が全部で3000円しないのは安い。フルトヴェングラーのマタイは、メンゲルベルクとまた違った悲劇性がありそうで興味深い。次はこのあたりかな。
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