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2021年01月25日00:52

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ZARD FOREVER ハイレゾ

ZARDは世代なのだけれど、当時はいっさい関心がなかった。というよりはちゃらちゃらした感じがして嫌いだった。
坂井泉水さんが亡くなって、けっこう熱いファンがいるんだなと思ったもの。

中古CDでベスト盤ぐらいは持っていた。
たまたま知った、昨年のハイレゾ配信サイトの年間ベスト売り上げが、ZARDのFOREVER BESTだという。52曲で5000円。調べると、アナログマスターから24ビット・96キロで保存しておいたものからの編集で、当時のスタッフが作成したものだという。
迷ったが買ってみた。

CDのリッピングと比較すると、一聴してレンジが拡がって、音量レベルをそろえても、くっきりと聴こえるのと、音のデジタル的な汚れが取れて、滑らかというか微粒子感が出てくる。
ハイビットとハイサンプリングの効果があるようだ。
とはいえ、CDにもそのときの編集のよさがある感じで、大きな違いはない。当時のカラオケボックスっぽい、日本のスタジオっぽい、作為的でダイレクトでそれなりによい音。
この、大きな違いがないというのもいい。
リマスターとかリミックスだと、発売時の空気感やバランスが大きく崩れてしまい、結局思い入れのある当時のバランスで聴くというのは、私には非常に多い。
当時のスタッフが、愛情深く再編集した気がして、それが尊い気がする。

歌詞の内容は、不器用なわたしのことをずっと見つめてくれていて、一生懸命で、シンプルな服を着て、ワルぶってるけどほんとは人が良くて、少年の心を失わず、笑顔の男性を、励ましたり想ったりするという、少女の日記のようなもの。
男性視点からは、そんなやつあんまりおらんでというようなものではある。

メディアにほとんど出ず、ライブも少しだけ、陰りのある澄んだ歌声で、透明感のあるルックスで、若くして病に侵され、闘病中に謎のように消えてしまった。
そんな存在を思うとき、歌が違った様相を帯びてくるとしても、聴き手を責める必要もないだろう。

老いて劣化した姿を晒すこともなく、解散することも、ある日結婚などでひとりきりの大切な存在を報告されることもない。
ファンにとっては安心な、完璧に美しい永遠。

その作品群が、スタジオのマイクと直接結ぶような音で残された。
これ以上の音にはもうならない。それだけ録音としてやりきられた作品は幸せである。
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