mixiユーザー(id:5343821)

2021年01月02日14:43

487 view

ツィーター祭り!(2) リボン型の謎

いろんなユニットを購入して試して、処分するというようなことをやっていた。
ヤフオクに出品していたら、ああなんかがんばってたなあと実感する。
経済は回すものなので、処分価格は悲しいことも多いのだが、自分の好きなマイナーな世界にお金がまわるのは悪くはない。
いや過去形ではなく、いままた、ツィーターを買いだして止まらないのだ。

まずは、リボン型の世界を紹介しよう。
よく、スーパーツィーターの広告などで、「音場が出る」「広がりが出る」「空気感が出る」「超低音が変わる」みたいなことが書いていないだろうか。
特に低音が変わるというのは胡散臭いと思っていた。
今回これを聴くまでは・・・

AurumCantusという中国のメーカーだが、マークレヴィンソンとも関係があるらしく、いかにも中華な感じではない。
読み方は、オーラムカントゥスなのか、キャンタスなのか不明。
スピーカーボックス上に、キャビネットを作らなくても、自力で立ってしまうようなツィーターを求めていたが、リボン型は、後方に大きくなるので、背の低いやつであれば多少の工夫で無理なく立つと判明した。
APR1.2というやつで、セールでうまく買えたが、定価はペア7万以上する。中国がかんでくると、価格の普遍性はないようなもので、超お買い得なのかゴミなのか不明。
ルックスの高級感はあまりないが、色調は好き。

コンデンサーの数値は、まったくわからなくて、3.3μや2.2μも買って準備していたが、結論だけいうと、ソフトドームは0.66、リボンは1.01で今のところ使う予定。
買ったものは、わりと能率が高いようだが、それにしても、FOSTEXのホーンツィーターのような過激さはない。FOSTEXだと、わざわざ高能率を0.1から0.22μのコンデンサーで15デシベルも落として使うとか。
これが常識と長らく思っていたのだが、長岡先生の常識は世間の非常識。さかさまの世界を生きてきたわけだ(笑)

コイルでフルレンジの再高域端を落とすという発想も、長岡辞書にはないが、これも実に合理的で、いまは0.12と0.22を直列にして0.34までいったが、FE103Aは10キロから12キロヘルツにピークがあるので、減りすぎの印象はない。0.33の高級コイルで固定予定。

さて、音だが、これはちょっとマジカル。
高域というよりは、全帯域の印象が変わる。こういう経験はあまりない。
確かに、低音の輪郭が量感が豊かなのに明瞭になり、ぬくもりを感じ、みたいなことがあって、これが不思議。
会場のざわざわ感みたいなものも出る感じがする。空気が変わるというのも、ライブ録音とかだと特にあるようだ。

ベルリンフィルレーディングス、新首席指揮者ペトレンコの「悲愴」、明快だがおもしろみのない演奏だが、24ビット192キロヘルツのライブテイクで、あれ?、音に奥行きがある?、立体的?、ぬくもりややわらかさがある? オーケストラの大きさが出ている?
特に心の準備がなかったので、不思議な体験だった。

これは本格的なスーパーツィーターではなく、ツィーターだが、振動板の軽量さが効いているのだろう。過去最高に軽々したハイスピードなレスポンスが気持ちいいこともある。

欠点は、単体で音色を聴くと、T90A-EXの艶やかな華麗さ、ソフトドームの荒立てない美しさではなく、なにか膜が鳴っているなという感じ。コンデンサーを高級系にしても、限界がありそうだ。
合成すると、弦楽器については、弓の質感というべきか、なにか妙にリアルになる。
とにかく、オーケストラコンサートの雰囲気は、かつてないイメージで、しかし一番近いような気がして戸惑っている。
シンバルや金属楽器も、特性上は得意なようだ。
このツィーターに関しては、とにかく不思議、不思議。実験してみてよかった。長く使うかどうか、1か月ごとに交換したりしての対決を計画中。

T90A-EXは、純マグネシウム、アルニコ3段重ねの素晴らしい造りだが、長らく愚かな使い方(ハイカットしないフルレンジの上で、大きめのコンデンサーで、キャラのかぶるコンデンサーの音色で鳴らしていた)で、申し訳ないことをした。
いまは、できれば、13センチ以上の高能率フルレンジで、伸び伸び鳴らせるオーナーのところに行ってほしいと願い、オークション出品した。高めに出したが、ウォッチが次々入るので、近日中にいい値段で出ていきそうだ。
なので、明日からはそちらのさよなら公演に戻る。リボンの不思議はなかなか解けない。
7 6

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する