真空管モノアンプの片側ヒューズが切れたのをきっかけに、いろいろ調べた。
ネット時代はありがたいもので、こういう状況では細かい情報が出てくる。
まず、状況だが、メーカーの指定は3.15アンペアでスローブローのヒューズ。
これに対し、切れたものは2アンペアが入っていた。スローブローのヒューズは一般的にはアンペア表示の前にTがはいるそうで、それもなかったので、速断タイプかもしれない。
スローブローと速断の違いは、電源オンのような突発的な大電流にいちいち反応しないのがスローブローで、とにかく危険とみなしたらすぐ切れるのが速断と理解した。
音質は、スローブローのほうが有利らしい。理屈は不明。
また、ヒューズは劣化するというのも見逃せない。2アンペアであれば、1.8アンペアのものに変化してるとかはありそうだ。
結論的に、今回ヒューズが切れたのではあるが、機器の側の故障に起因するものではなく、劣化した、指定より容量の小さなもので、しかも速断してしまったのでは。
であれば、まあ指定通りにすれば安心だろう。
ヒューズについて考えるという、人生で通らない確率が高い経験ができてよかった。
しかし、なぜこんなものが入ってたのか、もう片側は、3.15であった。ただし、速断タイプの感じ。
前のオーナーが持っていた予備ヒューズ2つも、それぞれ違うもの。どういう経緯でこうなっているのか理解に苦しむ。
さて、AmazonでUxcellというところのセラミックヒューズ10個を発注、その後、別にガラスヒューズも10個買ってしまった。今思えばガラス管のほうは、中身が極細線とわかったため、いらんかったが、まあ、合わせても1500円強だ。
オーディオ用では、フルテックのがあって、これはセラミック筐体。
セラミックのほうが振動的にオーディオでは有利という噂だが、中身が見えないのは猜疑心が出てくる。
5.5スケを2本束ねた電源ケーブルを自作して使っている人もいるが、こんな極細ラインを通ると思うと悲しくなる。
中身が見えるものとしては、ISOCLEANというところのオーディオ用ヒューズがある。香港のブランドらしい。
3.15はないが、4アンペアがある。どうせ劣化してくるので、音質的にも有利な4アンペアもいいかもしれぬ。
ISOCLEANは凝り性のメーカーのようで、「半年に一度、長くとも1年に一度劣化したヒューズを交換しろ」という。
これは不都合な真実というべきで、そのとおりにしていたら、モノアンプで1年に16000円かかることになる。
こんなにかかるなら、他所で見つけた音質がいいらしいという1個190円ぐらいのやつを20個ぐらい買うか。。
ヒューズは、普通はこんな気軽に交換できないので、オーディオ雑誌の記事にもならないが、気軽に交換できるなら、もっと注目されそうだ。ボトルネックという感じがある。
カーオーディオでは交換はわりと普通のようである。
とにかく、よくわからないヒューズを新品のセラミックヒューズに交換、心なしか、クリアで左右揃った音になったような気もする。
ヨドバシでオーディオ用ヒューズ売ってたら買ってしまうかもなあ。
と、思ったのだが、いま検索していると、ジョーシンでISOCLEANヒューズを買った人が登場。中身が、公式画像で出ている螺旋状のカッコイイ感じではなく、音も、数十円のものと変わらなかったという。
なんとオーディオ専用ヒューズ売りは、懐かしの寅さんの世界のようだ。
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