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2019年10月07日23:53

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チョン・キョンファのブラームス

シンフォニーホールで、チョン・キョンファのヴァイオリンリサイタルに行ってきた。
5月には買っていたので、遠すぎず近すぎずで一般的には最高クラスの席。個人的にはもっと前でも構わないが。
ただ、意外と空席が多い。シンフォニーホールはこういうのばっかだ。東京ではサントリーホールでやるらしいのに、ロケーションが悪いのか。
梅田や大阪駅から私は歩いていくのだが、これは変人な感じだし、タクシーだとセレブすぎて大げさだし。

この人は高名で、特に日本では宇野功芳氏の推しが強く、カリスマと目されている。
うちにも、シベリウス・チャイコフスキー・ブルッフ・ベートーヴェンのコンチェルトはディスクがあるし、ショルティ・シカゴとのライブLDでのメンデルスゾーンなんていうものもある。
1998年の伝説サントリーホールライブCDというのも、2作のうち1つを持っている。

ただ、ヴァイオリンはあまり得意ではなかったというか、良し悪しを判定できるレヴェルにない。ストラディバリウスと違う楽器の違いも言い当てられないだろう(もっとも、テレビ番組でみていると、ブラインドにするとプロでも難しいようだ)。
ここ数年、ヤンセンとか、特にコパチンスカヤのライブが凄かったりとか、ヴァイオリンに関心が深まってきた。

さて、当日は、さすがの集中力で、ブラームスの田園的な穏やかさ、渋み、ソナタ3番の孤独や諦観などが流れ出す。
ほんとうに品位の高いブラームス晩年を聴いていると、カルロス・クライバー晩年の、ベルリンフィルとのブラームス4番をホールで聴くとこんな雰囲気だったかなと、ファンとしては最高クラスの妄想をする。
仕事の都合をつけて早退した甲斐があった。よりによって早くから会議で、コーヒーで眠気をとばしつつだが。

チョン・キョンファの年齢的にも、ブラームスが似合う感じだ。
デュメイとピリスのアルバムで予習していて、これもよい演奏なので、仰天したということもないが。
ただ美しかった。

とてもよい人で、日本も好きなようで、客席とコミュニケーションを取りつつで進む。
サイン会もあるということで、1時間もあれば十分お会いできたのだが、一人で行っていることもあり、翌日も仕事なので退散。残念だがそこは目的ではないので。。

カリスマというにはフレンドリーすぎて、いまの真価を聴くならスタジオ録音なのかもしれない。
バッハの無伴奏をハイレゾで買って聴いているところ。
ヴァイオリンソナタぐらいなら、いまのうちのオーディオの水準なら、コンサートとそこまでは違わない。

でも、来年も来てくれるなら、また仕事を早退してでも行きますよ。
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