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2019年07月08日00:11

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プロ用パワーアンプが教えてくれること まとめ

トーマンS75、業務用パワーアンプ。
ドイツ本国から送料無視なら12000円という、驚愕の低価格。
これで、150万、50キロというようなアンプと大差ないようなクオリティになることがある。
なんなのだ、これは?

1.量販効果・・・説明書を見ると、いろんな国向けに売っている。業務用なので、スタジオ等、数が見込めるのだろう。
プロ用ケーブルが安いのと同じ理屈。何百メートルという単位で作るのと、「0.99999999%の純度の銅を超低温処理すれば音がピュアだ」とかいう変人向けに作るのでは、効率が違いすぎる。
2.パワーアンプはスピーカーの能率と音量によって、必要性が変わる。一般家庭で高能率フルレンジ中心とかだと、高価な重量級は不要。
むしろ、小さなトランスのノイズの少なさ、トランジスタの出力適正化がある?
3.中国製造の物価の違い・・・20年も前だが、上海で、1個5円みたいな肉まんが妙に美味しくていまだにおぼえている。
4.パワーアンプの技術が、AB級アンプでは成熟して、高価な最新機とも技術的差が特にない。
5.シンプル・ストレートは音によいことがある。コンパクトさも強度アップにつながることも。軽量も、余計な音がつかないこともある。
6.オーディオメーカーのシリーズではないので、安い機種だからと差別がない。たとえばDENONなら、下位機種のPMA390はわざわざ電源コードを安物にしてある?
7.スタジオ用ということで、ニュートラルな黒子に徹する姿勢で、他機種の個性を邪魔しない。
8.バランスケーブルや電源ケーブルは交換可能で、スタジオのためバランス接続に特化しているのが潔い(一昔前のオーディオメーカーだとRCAで音決めしてバランス接続はオマケ)。
9.そもそもオーディオメーカーの製品が、趣味性を求める芸術品みたいなものなので、割高。たとえば、3000円ぐらいまでのワインなら、オーソドックスに製造技術の差で味にクオリティ差が出るかもしれないが、5万とか10万のワインとなると、微妙な味わいの違いを訴求している。それを求める人がいるなら、ぼったくりとはいえない。
10.広告宣伝、営業活動でオーディオ評論家に配ったり等のコストがない。
11.オーディオ機器などブライドにすれば違いに気づく人などいない?
12.bswanが駄耳

こんなところかなあ・・・ 
他にあれば教えてください。
S75は、脚の安っぽさとがたつきがあきらかな弱点なのと、軽すぎて動いてしまいよくない。
そこで、AETの真鍮インシュ(2000円ちょっとで、厚さ7ミリ)を3ミリソルボセインで底板に接着、さらに、ウェルフロートボードにも接着してしまった。
ウェルフロートは、軽い機器の安い脚を取って載せると良さそうに思えるが、意外とそうでもない。重量級の金属の塊みたいなものに柔軟性を与えるのには抜群の効果があるようだ。
なので期待薄で、実際、自然というか柔軟というか輪郭のない感じのキャラがかぶって、大差ない感じがしたが、数日たつうちによい感じもしてきた。

とにかく変なキャラがなく自然な感じの音で、メタルコーンの5インチフルレンジはやや低能率だが、ファーストワットJ2より伸び伸び鳴らす感じだ。
ファーストワットの評判の良さを考えると、驚きのコストパフォーマンス。

思いだしたのは江川三郎先生だ。
私がオーディオ入門した時、PMA390とかの安くて高性能なプリメインを高く評価され、量販効果で安いので、これを2台使って左右別々に鳴らすんだと主張しておられた。
左右分離の良さということ。
トランスの問題も言っておられ、大きくしたら磁気漏れ対策が大変だと。

ある記事では、知人に、ダイヤトーンの16センチ2ウェイのゆったりしたトールボーイに、68000円のアンプを組み合わせて薦めた。
知人は、音質に不満はないが、こんな価格のアンプでは自分がかわいそうだと表現した。「この点はそれぞれ各人の価値観の求め方の違いで私がふみ込むことのできない領域であると思っている」と。

S75は、オーディオが熱かった時代の「Stereo」誌を思い出させて懐かしい、素朴な音がする。
江川式に左右用を輸入して、スピーカーマトリックス用に1台使うか迷っている。価格は何の問題もないが、おおげさだ。
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