mixiユーザー(id:5343821)

2019年04月30日03:13

999 view

赤兵衛との再会

ポチの夢宅フルレンジ鑑賞会、今回は、ホストは忙しく、こちらで、新しく届いたマランツのM−CR612を勝手に調整したり、103Solと赤兵衛(MG130HRを搭載したFOSTEXの赤塗装スピーカー)を切り替えて論評したりしていた。

私はといえば、このフォスの限定品ユニット、純マグネシウム振動板に巨大アルニコマグネットのMG130HRを3年か3年半ぐらいは使ったものだ。
そのあとで、FE108Solの軽快さに一驚し、また3年か3年半ぐらい使って、いまはAUDAXやTED JORDAN由来のメタルコーン13センチフルレンジを、MG130HRをつけていた共鳴管キャビネットに付け替えて調整中だ。

そんなわけで、今回の2ユニットは、構成は違うが知り尽くしているといってよい。
違う環境だとこうなるのか、という関心で聴いていた。

勝ち負けみたいな話があるが、別に赤兵衛の勝ちでもよいのではないか。
品位もあるし、パワーを入れて大音量にするとスッキリしてくる。
長岡先生ならどういうだろうか。
最新技術を詰め込み、嫌な音を出さない高性能フルレンジだが、CPは低い。
とかいいそうな。

私自身は、マークレヴィンソンのパワーアンプ334Lでドライブ。左右のレベル差があって壊れてた可能性もあるが、恐ろしい重量でハイパワー。
また、ネッシーMIDで空気たっぷり。
高音の抜けが悪いが、同じ純マグネシウムのホーンツィーターがうまくつながっている。
大音量で吠えさせていた。
合っていたと思う。
しかし、それでもFE108SOLをつけたスワンを一聴して、軽やかさが新鮮で、退場を即断した。

いまなら、デジタルプリで超低音をカットしてサブウーファーに任せ、もっと軽やかさを演出できるだろう。
それでも・・・

いま聴いている13センチ前後、JORDANのJX92Sを改良し続けた最新型メタルコーン、こいつは、セールで4万台、重量1キロちょっと、たぶんフェライトマグネット。
MG130HRはアルニコマグネット1.5キロ、総重量3キロで、価格は10万越えだ。
(AUDAXにいたっては、セールで買値3万強)。
メインスピーカーにこの程度ケチることはないが、2倍の働きを期待するのが人情。

音色はというと、どちらも金属の癖は抑えてあるが、アルミ?のJORDANのほうが魅力はあるように感じるのだ。
MG130HRは、純マグネうんぬんというより、コーティングフィルムとか、形状に由来するのかな?、というような、あまいというか、能面のような無機的な感じ。
私はヤマハの7センチマグネシウム振動板も持っていたが、艶やか華やかだった。

私の歴史では、FE108ES2がガサガサの紙の音で、高音の張り出しもきつく、アルニコ等重装備のFE138ESRにした当初は、おお高品位だ、と思った。
しかし、これも4キロヘルツがキーンと張り出しており、中低音は共鳴管で出ず、サブウーファーで超低音のみ盛り上げる、というようなことをやっていた。今思えば。
ここでMG130HRは、品位は保って紙の粗さは当然消え去り、帯域バランスがまともになった。
しかし、気づけばずいぶん重くなっていて、小音量でも音場が空間に浮かび上がるみたいなことでいうと、高能率スワンのほうが驚くほど差をつけていて、108Solで10センチに回帰。

FOSTEXの2000年から15年以上の歴史は、私のスピーカー格闘史で、徐々によくなってきたのだ。
solの時代あたりからは、方向性が定まり完成度が高いと思うのだが、長岡先生最晩年からの限定ユニットは、迷走期だった気がしていて、私も迷走していた。
赤兵衛と出会って、苦しい時代の友人と再会したような、なんともいえない気分になったのだ。

盟友ポチの夢さんには、『不毛地帯』最終話で大門社長が言った?「壱岐君、撤退や」という言葉をかけたい。

今回は、sol系も3年以上聴いていまは関心を失っているので、マランツ最新のCR612のCPに驚愕した。買値5万ほどのようだ。
前回は、これだけオーディオに熱を入れている人が、この重要部になぜこのコスト配分だ、と思ったが、これはなかなかに痛快な機械なのである。

長岡先生なら、ダイナミック大賞特別賞で「オーディオ入門者や関心のある人に絶対の自信をもって薦める。ウルトラハイCPだ。しかし、これでオーディオは十分となりそうで心配になった」とか書きそうだ。
清く精緻でやや明るい、まったくのマランツサウンド。

今回の目玉は、パラレルBTL接続機能。
これは初期状態では設定されておらず、4つのパワーアンプのうち2つしか使わず壊れるまで使う人が続出しそうだ。
驚いたのはSA12のクロックを使用。ということは、SA7S1やSA10といった60〜70万のトップ機種を超える。

見逃せないのが、サブウーファー出力があり、メインスピーカーの超低音カット機能があるということだ。
100Hzからのカットから始まり、10Hzごとに設定できる。
これは、私がクラッセのデジタルプリで最高に重宝している超マニア機能である。壊れたらどうしようかと悩んでいるほど。

小口径フルレンジと、プアな一般家庭の泣き所は、低音が出すぎたり出なかったりで、大音量時はコーンが盛大に揺れて中高域に影響し、キャビネットは余計な音を出し、床や壁が鳴く。
これが、100Hz以下はサブウーファーで部屋に必要な分だけ出し、そこはメインスピーカーはカットする前提だと、アンプ・ケーブル含めずいぶん楽になる。
メインスピーカーから低音が出たところで、サブウーファーと干渉して打ち消しあったりするのだ。

こんな機能までついているとは!
ポチの夢さんには是非、たとえば栗スピーカーと余っているサブウーファーを組み合わせ、超コンパクトシステム、大音量で痛快な音を出してほしいものだ。
最近はスマホで測定もできるらしいし・・・
4 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する