mixiユーザー(id:5343821)

2019年01月22日02:59

318 view

バランスケーブルの比較から(2)

ここからは、プロケーブルの中のみでの比較。

楠薫という人がいて、おもしろいオーディオ記事をネット上で書いている。
パワーアンプ選びで影響を受けることになるのだが、超高額機器を使いながら、安価でよいシステムについてもテストしておられ、そこでプロケーブルの線材もいろいろ使っている。
そこで、ベルデンの8412を「ボディコン・アメリカ娘的サウンド」と書いておられたのに衝撃を受けた。それの3芯バランスケーブル用の8423も、「色彩感豊かで、みずみずしく透明感」で驚いた、大きな収穫と評価。

ついつい買ってみたが、これは記事にしたことがあるが、たしかに太くムチムチした感じ、歴史を感じさせる古色蒼然たる風格で異彩を放っていた。
あきらかに合っているのは、ワルターとコロンビア響の、特にLP(持っていないが。。)
古めの迫力あるジャズにも合いそうだ(持ってない。。)
そのころ夢中だった、ミュージカルシンガーのシエラ・ボーゲス。ニューヨークのバーでのショーで、アメリカのおおらかな感じが良く出る。文化的なルーツが近い感じがする。
これはすごく気に入った。
ヘッドフォンからスピーカーシステムのほうに移したが、こちらも当時高音主体の細い音だったので、肉付きが出てよい感じ。
ただ、WAGNUSの人が指摘しているが、モニター調のフラットなサウンドとは対極で、個性を楽しむべき種類の音である。

気になって、要りもしないのに、イギリスのスタジオでよく使われているというヴァイタルまで買ってしまった。
これは、楠薫氏も低評価だが、私の中でも、8423ほどの個性もなく、ノイマンほど高性能でもなく取り回しもよくないので、あまり出番がない。
しかし、イギリス製のDAC64とは相性が良い感じだ。
いわゆるブリティッシュサウンドでビートルズを、みたいなのには確かに良い感じがするのだ。不思議。

まあ、Yoshiさんと話題になったが、ケーブルでやたらと文化とか国籍を語り出すと、おもしろい読み物にはなるのだが、ケーブルを擬人化して性格があるかのように扱うことになり、科学的とは言い難い。

プロケーブルの理屈は、たしかプリ・パワー間は無色透明なベルデン88760を使え、CDとプリの間で、ソフトの個性と合わせるためにケーブルの個性を選んで使え、というような感じだと思う。
この理論は、モニタースピーカーかそれに近いバランスに合わせて再生するのが最良という議論に近い。
タンノイでモニターならタンノイ、B&Wのマトリックスでモニターされたならそれで、みたいな。
これは正論過ぎてつまらないが、傾向性として合うのは間違いない。

8423は、古いスタジオで定番だったから、LP時代の録音と傾向が似ていて、雰囲気を演出できる。ヴァイタルはブリティッシュサウンドに慣れた人がチューニングしてイギリスのスタジオでよく使われていたから、ブリティッシュサウンドの系列と相性が良い。みたいな。

ノイマンはマイクケーブルなので、こういう理屈からは離れるが、ドイツグラモフォンの90年代以降とか、ベルリンフィルレコーディングスの現代的な音と相性が良い感じがする。
やはりドイツ人のクラシック音楽関係者が音決めしたのではないだろうか。

最近、スピーカーシステムに使っていた8423を、ノイマンに変更した。
思ったほどの違いはないが、最近高音をグライコで落としてやや抜けが悪い感じがあり、そこがすっきりした感じ、中低音は肥大気味なので8423のキャラと被るし、超低音は絞ってサブウーファーに任すので、ノイマンの弱点は出ない、と、帯域的にも相性が良いし、やたら古い録音をかけるわけでもないので、ニュートラルでよい。
ノイマンは、8423ほどのパンチがないのだが、長く付き合える節度正しい良さがある。取り回しもよい。

ヘッドフォンに8423を久々に使って驚いた。
やはりアクが強く、LP時代の70年代クラシックがそれらしくなる。太い感じで、ヘッドフォンはうるさくなりがちなので、良い感じ。

20年ぐらいかかっているが、オーディオケーブル使うにも手ごたえが出てきた。
3 1

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する