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2019年01月22日02:53

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バランスケーブルの比較から(1)

ケーブルで音が変わるのかという話題は何度か書いている。
結論的には、変わることを信じて疑わないが、感じ方はときどきで違いがあり、思い込みでないかということもある。
私程度の耳では、やたらと金をかけるのは怖い分野だ。

傾向性のようなものを知っておき、音質の現状への調味料というのが正解だろう。

私はバランスケーブルはけっこう使った。
とはいえ、メーカー製ではなく、もともとネットで自作販売してくれる業者さんのものがすべてで、そっち方面の範囲でしか語れない。

必要に応じてや、試しで各所とっかえひっかえするので、先入観とか最初の衝撃みたいなレベルでなくて、けっこう正確にわかってきた感じがする。

使ったのは、WAGNUS3本(2タイプ)、プロケーブル4本(3タイプ)。
WAGNUSのは、ベルデンのミリタリー用豪華素材を流用したもの。
銀メッキとオールテフロン。この豪華な素材で、プラチナニッカスゴールドだったか、超高級ハンダ。秘伝のハンダ付け方法も駆使しているという。
2芯とか3芯、線材が細めや太めでバリエーションがあった。
基本は細い白い線。

対するプロケーブルは、ミリタリー用とかはオーディオ用途とは違うと大口撃、ハンダも普通のものにすべきと主張。
スタジオで使われているものが最高とまつりあげた。
WAGNUSの業者さんはプロケーブルを毛嫌いしておられ、まあ当然やろうという気がする。

バランスケーブルは、端子がノイトリックが有名で、自作系はほとんどこれになる。
メーカー製の高級品でもノイトリックのことは多いので、ここでの差はあまり考えずに語れる。
個人的には黒端子で金メッキがいい感じがするが。

私は一時期、ゴージャスな金持ちの音を出したいと思っていて、WAGNUSの素材のよさに惹かれた。まあ、マランツとパイオニアを結ぶためには位相を反転させないといけないので、当時は特注しかなかったのだが。

結果的に、ベルデンの定番88760の質素な感じと較べると、しなやかで優美な感じの音で、そこは好印象であった。

プロケーブルのラインナップは、ノイマンをドイツのクラシック用に、デッカやEMIやビートルズならヴァイタル推奨。そして、アメリカのスタジオのスタンダードとしてベルデンの8412だが、バランスケーブルバージョンで8423。

まず、ノイマンを買ってみたが、これはいきなり好印象で、アバドとベルリンフィルのベートーヴェン、ドイツグラモフォンの録音が、いきなりそれらしい音になった。
艶消しで落ち着いて、化粧が取れて楽器の音色が出てきた感じ。
WAGNUSも、ポップ系とか、高音に色艶を出したいとか、使い方がありそうだが、私としては、クラシック録音がアナログテープやLPの質感を思わせる素直な雰囲気に興味を持った。
そこでWAGNUSは処分。
ノイマンはもともと高価なマイク系の製品のようだが、プロケーブルのよいところは、原価にちょっと上乗せ程度で売っている。
スタジオケーブルは市販ケーブルより圧倒的に長距離製造されるので、割安かつ、音楽用途で多くの人が納得した最大公約数が使われていそうで、確かに理にかなっている。

半田で音が変わるのかは、変わるのだろうが、そこまでではなさそう。
また、貴金属がオーディオの音によい方向に働くかは、実は難しい。音を不必要にキラキラさせてしまう可能性がある。
そこも、プロケーブルのメッキ追放主張がある程度説得力をもつところ(ただし、WAGNUSの人もデジタル機器へのメッキに否定的だった。理屈は不明)。
つづく
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