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2018年06月05日02:31

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クルレンツィスのレクイエム

SSDトランスポートは、トロイダルトランスの12V3A電源が入れば完成、週末に届けてもらったので、工作、というところだが、プラグのサイズが違う・・・
2.1ミリか2.5ミリかということで、運悪く外れた。これで音は聴けず。

しかし、電源は筐体の響き、質量、重量バランスなど素晴らしい。いかにも良い音がしそうだ。2万円ならマニア的には安い。SSD2つでも6ワットとかだと思うが、強力電源の意味はあるだろうか。最高峰トラポを超えそうな電源だ、と悦に入る。
軽量で少しヤワなSSDケースを上に載せると、まだ接続してないのに、金属質な骨格が加わった感じがする。
もともとパソコンパーツのHDDやSSDで音を較べていると、オーディオは筐体が重要だとわかる。ケーブルもそうだが、安っぽいのはダメ、ヘタに重くても音にキャラが乗る。
うまくいっているのがCHORD、失敗が一時期のエソテや個人的にDENON。ただ、エソテリックは電源が強力なのはよい。

自作系は楽しいが、面倒だ。
しかし、このエルサウンドという会社はとても親切でもある。高槻市にあるので、その気になれば行けるが(行く意味は特にないが)。

仕方ないのでHDDで録画した番組をみる。
ヤルヴィのベルリンフィルというコンビは初めて聴いたが、ベートーヴェン4番。クライバーが有名だが、超えられる可能性があるのは、現在この人ぐらいじゃないかと期待して聴いた。
ただ、やっぱりクライバーの域ではなかった。
昔FMで聴いたラトルもそうだが、音が縦にガッチリ建てられるというか、おもしろい響きでもあるが、クライバーの感性的な流れる感じが恋しくなる。

3楽章で止めて、クルレンツィスのモーツァルト、レクイエムを聴く。
これは、聴いたことない指揮者に楽団で、なんとなく直感で録画したが、最近好きなソプラノ、アンナ・プロハスカが歌っているとわかり、襟を正して聴いてみた。
すると、これが驚愕の革命的名演だったのだ。
アーノンクールの打撃音とアバドの静かな祈りを併せ持つというか、アーノンクールよりだが、もっと音が多彩で立体的で、考え抜かれた印象がある。
ドラマティックで濃すぎて疲れたり飽きたりしそうだが、初めてモーツァルトが死を前に神に懇願する様子が伝わった。それ以上なにが必要だろうか。
たしか「涙の日」のあとで、聴いたことない合唱が加わり、そのあと超高速で続きが来るのもすごい。モーツァルトと他人の編曲の境目がわかるような、しかしダレない感じは初めてだ。
合唱団も、狂信的な信者集団のような表情で歌いまくる。

まったくビックリしてしまった。
いつまでもカラヤンとかバーンスタインとかフルトヴェングラーという時代でもないだろう。
最近クライバーの海賊盤をまとめて買って、届いたのだが、音の生々しさと衝撃度は似ているが、クライバーが最後に指揮したのはもう19年も前だ。
この「レクイエム」はまだ息をしている。
四半世紀、正規盤化を憧れて海賊盤のままの音源は、気持ち的に色あせた感じがするが、おいおい聴いていこう。

クルレンツィスは、初来日するというので、東京に行こうかと思うほどだ。
こいつは掘り出し物だと思っていろいろ調べていると、なんと、ふつうにレコードアカデミー賞を取って最近話題の人だった。
「きのうインターネットのヤホーで検索して見つけてしまったんですが、みなさんクルレンツィスって知ってますか?」
をやってしまっていた。

宇野氏が好きそうだが、知る前に亡くなったのでは、と思う。
が、調べると、やはり大絶賛だったようで、こういうのを知ると宇野氏が懐かしくなる。
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