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2015年05月09日22:57

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解夏

さだまさしの小説である。

さだまさしといえば饒舌な人である。それほど好感を持っているとは言い難い。
ただ、昔のマイナーな作品はすごい歌詞のようだ。SYさんだったかは、カバーで聴いたがすごくよい曲である。

この小説は、「愛し君へ」というドラマになっている。森山直太朗の曲もよいし、ドラマもよい感じだが、はまったとは言い難い。
藤木直人なら、上戸彩のデビューに近い「高校教師」のほうがデカダンな感じがよかった。

何の因果か、この小説で知らず涙をこぼしたという人がいて、私も読むことになった。
私は涙を流す準備はできていたのだが、短く淡々とした話で、涙は流れなかった。

ただ、仏教の、あるひとつの思考のパターンがわかった気がした。

小学校教師の主人公は、バーチェット病という目の病気にかかる。
失明は免れえないが、いつ起こるのだかはわからない。
仕事はやめ、まきぞえにしないため、婚約者にも別れを告げて故郷の長崎に戻る。
婚約者は不審に感じて追いかけてくる。
光を失う日の恐怖が彼を襲う。
老僧にであい、「解夏」の考え方を教えられる。

失明した瞬間に恐怖からは解放される。
そういう「行」であると。

光を失うことは、闇の中に行くわけではない、
光があるから闇がある
乳白色という霧の中にいると思えばよい

失明した人の言葉である。

マーラーの9番の1楽章、最後の部分を思い出した。
苦しみがこじれ尽くし、最後のときまで進み尽くす。
そのときに、ひとつの解放がありうるのだろうか。
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コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年05月10日 09:38
    「解夏」って、映画になってましたね。観てないなあ。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年05月10日 11:31
    > mixiユーザー 
    「世界の中心で、愛をさけぶ」と似た感じで、映画・ドラマとなったみたいです。
    「解夏」の映画はみてないのですが、どちらも原作がよいと思います。

    「解夏」はラブストーリーでもあるけど、ある善良な市民の内面の浄化を描いています。
    その個人的な小ささが、むしろあたたかく伝わるのですが、映画以上の長さだと、ラブストーリーにせざるをえないんじゃないかと思います。
    そうなると、イケメン美女がガヤガヤとやって焦点がボケていく気がします。

    地味だけど胸に染みました。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年05月10日 11:33
    じゃあ、どうしようかな。映画か、単行本か。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年05月10日 11:59
    > mixiユーザー 
    私は本ならおすすめで、映画は観てないのでダメだとはいえません。映画に感動されたとして、コメントも難しいです。やっぱり別物ですよね。

    仏教について、自分なりの理解でですが、はじめて腑に落ちたきがしました。

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