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2015年05月07日10:06

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ブレンデルとレヴァイン

レミゼは意地でも日本語字幕をみないため、有名な原作も知らないため、バルジャンが燭台を盗んだことさえ知らなかった。そのあとなぜか市長になっている。
謎だらけだが、そのほうが神秘的にみえ、一生懸命みるのでよい面もある。
ミュージカルで、ジャベットとバルジャンで銭形とルパンのような攻防を繰り広げるが、動機が読めない。コゼットとマリウスの一目惚れも一目惚れ過ぎる。
わからないが、音楽が素晴らしいので、オマケの歌詞ぐらいに思ってみていた。

昨日はNHKの三島由紀夫特集もみたので、感想が混じってしまったが、

人間は、戦争の季節の方が輝くのか、どうか。
フルトヴェングラーの演奏は素晴らしいかもしれないが、戦争は困る。

サッカーのオシム監督語録の中で好きなものは、
「戦争はあなたの人格・思想を形成しましたか」みたいな問いに対して、
「そうかもしれないが、そうだとしたら戦争によい面があったことになってしまう。戦争がなくてもまったく同じ思想を形成できると考える」みたいな答え。

ただ、フランス革命は人類の戦争史の中でも別格だろう。
ベートーヴェンが素晴らしいのは、その精神の最良の部分を内面化しているからだろう。
最近、ピアノコンチェルトにはまっているが、そのまじりけのない前進する力、緩徐楽章での憧れが美しい。もう手近にないからこそ美しいといえなくもない。

昔から好きなのが、
ブレンデル・レヴァイン・シカゴ響
1983年のフィリップス・ライブ録音

これは珍盤といえるだろう。顔合わせが珍しい。
特に、この時代のシカゴ響といえばデッカが多く、同じく黄金時代だったフィリップスの録音で聴くと、違う魅力を感じるし、この時期のライブ録音もけっこう少ない。

意外すぎてというか、すごく明るくてフレッシュな感じがする。1980年代初めは、カルロス・クライバーに代表される、ベートーヴェンの読み直しが起こっていた時期なのだと思う。
深刻なだけでない、若々しく恋するベートーヴェン。
だから、特に1番と2番のできがよい。4番に浸りたければアシュケナージとメータの方がよい。

HDDにリッピングしたからか、初期デジタルの粗い感じも取れてよい感じである。

ところで、先日記事で驚いたのが、シカゴ響の首席奏者が、ベルリンフィルのオーディションでガチガチに緊張したけど受かった、みたいなインタビュー。
え、シカゴ響ってベルリンフィルのあきらかな格下なのか、と初めて知った。

私はショルティ時代のシカゴサウンドが好きで、バリバリ輝きまくる金管、明るく艶やかな弦楽器群、と、ドイツ系では味わえない音がする。
それが深みのなさになることも多いだろうが、上記のフィリップス録音などではフレッシュさがよく出ている。
ショルティは、やはり深みを感じない人だが、リーダーとしては優れた人格者だったに違いない。
オーケストラは集団なので、活気がある時期はなんとなくわかる感じがする。
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