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2015年01月19日00:30

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ラックストーン

ヘッドフォンシステムがようやく落ち着いたところだったのだが、そのプレーヤーであるラックスマンDU10を、ひょんなことから手放すことになり、ついに本日出荷した。

最後はまったく文句のない音で鳴っていたので、手放す必要はまったくない状況だったのだが・・・
ドライブも、交換して2年半ちょっとで、いまが旬というぐらい。
しまったな。
とはいえ、巨大な2重箱、発泡スチロール等をベッド下から追放でき、ダニ・カビアレルギーの対策も、重要部はいったん完結した。

一時期、LCD3を2種類、STAXの009とアンプ、DU10とDENONのSA1といった機器が、箱含め部屋を占拠していたが、わがアレルギーには絶対よくない環境なのだった。
ついに、SA1とP−700u、新LCD−3のみになった。

DU10は、調べたら7年近い付き合いになる。
昔は、いまよりもっとオーディオに熱中していたので、必死で買った。
ヘッドフォンで聴いたらすごい甘美な音色に驚いた。いわゆるラックストーンである。
ラックストーンは、1990年代後半のものは、M−7iとかP−1でよく知っている。2000年代から、ちょうどボディをシルバーにしたあたりからは、現代的なサラサラした感じに変わっていると思う。
手持ちのP-700uは、化粧気はあるけど、フランスの香水といった上品さだ。
昔のラックストーンは、もっと練ってあって濃厚でウォームだった。DU10は、やや現代的になっているが、最後のラックストーンという感じもする。

ただ、自慢のフルエンシー回路を通すと、ラックストーンが強調されすぎるので切っていた。

それと、SACDが、DACごと基盤から違ったのもポイント。
これは素直でアナログ的ないい音だった。DSDに特化できて、化粧もしにくかったからだろう。
手放したのは残念だが、高級ケーブルが2本いるし、同時に2つ出力されているのは干渉が好ましくない、というので、いちいち繋ぎ替えていた。
SACDとCDで同一ソースを対決させるのも、基盤から違うので条件が揃わない。

DU10は、スピーカーで聴くとなぜかダメだった。
特に気づいたのは、去年の夏前に、SA1やOPPO105と3機種次々と入れ替えていたとき。
音場が作為的な不自然な感じになり、スッキリ広がっていかない。
音色は美しいが、中低音にモッサリと音が加わる。
かつて、パイオニアDV-AX10と比較したときも同様の印象があった。
DV-AX10は、メーカーは違うがDU10の原型である。

ボディを作り込みまくって5本脚、しかも中央はプニュプニュだったりするので、通常の機器の音場とは変わってしまうのではないか。
M−7iもそんな感じだったのだ。

DU10は、ヘッドフォン時代の思い入れが強い。
特にポップ系は音場はあまり関係なくなり、音色の美しさ、マイルドな耳あたりの良さが生きる。
特に、ここ2年ぐらい、小田和正をヘッドフォンでききこんだことがあり、そのときの心理状態とも相まって、「この曲はこの音色でなくては!」というのができてしまった。
P−1を手放してブロッサム3090に換え、クオリティ的には問題なかったが、ラックストーンが忘れられず、P−700uを買ってしまった。

今回も、残ったDENONのSA1は無難で高品位だが、特に思い入れのない音なので、ラックスマンのD06とかD08あたりが中古で安かったら買ってしまうかもしれない。

最後に小田和正を聴いてお別れしたが、考えてみたら、マニアで入れ替えが激しいので、そこまで思い入れのある機器は少ない。
DU10のように、必死で買って、よいところも悪いところも知り尽くし、修理にも出し、という機器はもう出てこないかもしれない。

100万近いクラスになると、製作者の性格や製造国の文化といったものが濃くなり、たとえばフロントパネルのガラスは独特でかけがえのないものだった。
さよならDU10。
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