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2017年03月13日23:52

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人の喜怒哀楽の営みを呑み込むインバルのマーラーの5番・・・

本日は下記の演奏会を聴きました。

〇すみだトリフォニーホール開館20周年記念すみだ平和祈念コンサート2017《すみだ×ベルリン》
開演:2017年3月13日(月)19:00
会場:すみだトリフォニーホール 大ホール
曲目:
ワーグナー/楽劇『トリスタンとイゾルデ』より「前奏曲」と「イゾルデの愛の死」
マーラー/交響曲第5番 嬰ハ短調
管弦楽:ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団
指揮:エリアフ・インバル

11日の上岡/マーラー6とセットで聴きました。

ワーグナー/楽劇『トリスタンとイゾルデ』より前奏曲と愛の死
最初少し薄めの出だしであれ?とか思ったけど、前奏曲の終りの頃にはだんだん濃厚に。
愛の死は初めから濃密で、どんどんさらに濃厚になっていく。
インバルらしい、ユダヤの血がそうさせるのか。
イスラエルでワーグナーを演奏しようとすると悶着があるのに、インバルがワーグナーを演奏しても違和感がない。
濃厚つながり。

マーラー/交響曲第5番
じゅ。は脳を殺られた。
それくらい、ここ5年間くらいではインバル/都響のツィクルス以来かそれを上回る素晴らしい演奏。
他に類を見ない緻密な第1部(第1・第2楽章)も良かったけれど、白眉は第3楽章にやってきた。
中間の弦楽四重奏の前のホルンのオブリガートで早くも涙腺に亀裂。弦楽四重奏のあとのオーボエのなんという切なさ!そのあとのクラリネットのなんという優しさ!!この第3楽章だけでも人として生きる喜怒哀楽の全てがある。
第4楽章は途中音楽が止まるとともに聴いているじゅ。の息も止まるような熟れた実が滴り落ちるような演奏。しかし9分しかかからない。
第5楽章はページをめくるごとに次々に新しい未来の光が射すようなもう心を二度三度もわしづかみにする目眩く演奏。第3楽章の喜怒哀楽が生きていてよかったという涙も歓喜の色に映える。
不覚にも・・・ブラヴォと言ってしまいました・・・どうもすいません

第1楽章の小太鼓が冒頭と嘆き以外は響き線を外し所によっては布までかけていました。新機軸?
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