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2020年04月08日13:14

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ちはやふる3

「強くなる――青春ぜんぶかけて」

学生かるたを題材にした青春スポ根アニメの3期、全24話を見終わったレビューと感想を、描いた絵と共にまとめ。

■【レビュー】

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■評価ランク:【S】 ☆☆☆☆☆(満点)
■各話評価:[☆18 ◎6 ○ △]【おもしろい18、なかなか7】

第1期は全25話、第2期は全25話 + OVA1話、第3期まで合計すると全75話という長編アニメ。
三期単体で見ても楽しめるが、やはり最初から見るものとして評価した。


最大の長所は大きく分けて2つに思う。

『スポ根要素がしっかりしてる事で男も見やすい内容で、かるたに興味無くても楽しめる高い人間ドラマ性』

『全体的に高品質で安定した出来』


今期も変わらず、作画、内容、音楽など全てが高品質で問題点は特に無い。
これまでと違うのは恋愛要素が結構進んだ事だな。


キャラクターデザインは多様で良い。
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美少女好きも楽しめる女キャラの良さが有り、イケメンもいるしおっさんも活躍したり、いろんなキャラクターがいてそれぞれのドラマがあって良く、キャラクターが活きてる。

少女漫画原作だがスポ根要素が強くそれを感じさせないほどの内容の良さ。
強さ、才能や努力などをしっかり理解出来て描けてるのが素晴らしく他少女漫画売れ線とひと味違う所だろう。
それによりリアリティが出て説得力が有がるし人間ドラマが盛り上がり見応えに繋がり、キャラの魅力も引き出せておもしろいし考えさせられる。

最後完全に話の途中で終わるから、続きが無かったら中途半端過ぎってのが一応欠点ってくらかな。

スポ根アニメが楽しみたいけど綺麗な絵柄がいいってんならこれだと推せる素晴らしい作品。




■【感想(ネタバレちょい有り)】

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今期も安定して面白かった。
天才、秀才、凡人、それぞれの思いや描写が非常にリアルで、思考や心理を見る事、どうなっていくのか先を気にさせて楽しめた。
普通とガチのかるたのどっちを取るかを迫られる場面もちょくちょくあったりするのもリアルだった。
それぞれのキャラが出す答えも納得いく整合性とキャラ描写の良さで、違和感無く物語に引き込まれた。
今期は原田先生の描写が特に良かった。

少女漫画でありながら俺のセンサーにまったく拒絶反応が出ない非常に珍しい作品の一つ。
作品として出来がいいだけじゃなく、センスも好みだという事だ。

今期はラストにちはやレースが進んだのが意外だった。
俺はてっきり少女漫画らしくイケメン高スペックの太一を選ぶのかと思ったが、かるた一点突破の朴念仁みたいな新の方選んだっぽいのは意外でここも少女漫画らしくないなと。
俺は新派だったんで良かったけど、多くの視聴者も劇中描写的に太一だと思ったんじゃなかろうか。
整合性としては千早がかるた馬鹿だし幼少時から考えて同じかるた脳な新ってのは妥当だと思う。


最後に各キャラの記憶に残る台詞と場面を書いて終わろうと思う。


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■幼少時の新「自分のことでないと夢にしたらあかん」

小学生の子供がこんな事考えて言うか?wとは思う深い台詞。
誰かをサポートする夢も悪くないとは思うが、おそらくまどマギの魔法少女契約の願いと同じ事を言ってるんだと思うんだよな。
杏子が言うように他人依存だと後悔する確率が相当上がるからアカンって事だと思う。



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■桜沢 翠「どんなに苦しい試合でも焦らないために、いま苦しみなさい。
 追い込まれた経験がない者は決して強くはならないわ」

真理だわな。
このリアリティが根幹にあるからこそ見応えある良い競技描写が出来る。



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■真島太一「でも俺は仲間にするなら、かるたの"天才“より、畳の上で努力し続けられるやつがいい」

勉強しか無いという机くんに向けた、同じ才能の無い努力する者だという台詞。
それなのに何でかるたを続けるかの場面と合わせ、劇中描写を見てるとかなり重みがある。
チームメイトにほんとに大事なものは才能じゃないのを感じさせる熱い良い台詞。



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■千早「私のチーム日本一だよ。
 クイーンになるより早く日本一になれたよ。
 チームに興味ないなんて言わないで」

チームに興味無いドライな考えの新に言った言葉。
新と同じように客観的に見るとかるたのチーム戦は個人を同時に行ってるだけで、強い奴ほど損するから新にとっては足枷でしか無いようにも思った。
でもスポ根もの見てるといい人間たちが集まったチームの良さ、楽しさは個人では味わえない良さもある。
それにこういう作品として面白いドラマが生まれてるのは、いろんな色が混ざり合う化学反応を起こせるチームだからだろうしな。



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■国語の先生「それをきみらのパスするために、受け売りをするために教師になったんですよ」

生徒から、いつも授業で他人の言葉を受け売りしてるとからかわれた国語の先生の言葉。
サブキャラだが先生というものの本質を捉えてる凄くいい事言うなと。
多くの文化の発展の根幹、世代を受け継ぐ人間の営みそのもので特に大事な事だと思うんだよな。
モブ学生じゃそこまで考えないで安易に馬鹿にしちゃうんだろうけど。



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■原田先生「"青春全部懸けたって新より強くなれない?“
 懸けてから言いなさい」

才能というリアルチートに苦悩し諦めに入った太一にかけた言葉。
大半の中途半端な奴は、適当に厳しい事言ってんじゃねぇとか反発感情抱くと思う。
だが、原田先生はこれを言うだけある設定と中身、努力の鬼って感じの積み重ねが凄いから説得力が半端じゃない。
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圧倒的才能ある名人が、新はつまらないが原田先生は面白い、試合するなら原田先生とやりたいというだけある描写の数々。
その信念、考え方、スタイル、どれをとっても才能に匹敵するだけの技術と努力の強者らしい説得力がある。
見た目はただのオッサンで興味無いけど、描写見てて男キャラの中でトップクラスに気に入った。
努力の到達点の一つみたいなキャラクターに感じて、その内面とスタイルが凄いしかっこいいと感じた。
それだけ魅力ある描写が出来ていて良かったし、それらを見た後に改めて見るこの言葉は説得力と共に人生を賭けてきた本物の信念と情熱の熱さがあって、漢を感じさせる。

太一は新を才能だけじゃなく、それまでの人生かけて準備してきた奴だから勝てないって言ったけど、その点の進化系が原田先生だからなぁ。

ってかこんなキャラを気合入れて描くとかほんとに少女漫画の女作者か?w
全体的な競技描写見てもそこらのオタ向けバトルものとかより断然チャラくないしっかりした内容で、男キャラに熱さや漢を感じさせるもの描けててほんとに感心しかない。
こういうレベルまで描けるの少年漫画とかじゃないとなかなか無くて、男作者として比較しても上位に感じるしほんとすげぇな。


以上。
製作者たち素晴らしい作品を見せてくれてGJ!!


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