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2020年06月06日05:31

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『熊之豪はじめ』は何処まで私情なの?11

いつも通り、応用サイエンス部でまったりしていると。
初老の男性が入ってくる。
「僕は陸自のサイバー部隊零課の課長の藍原です」
どうやら、かぐらの元々のご主人様らしい。
かぐらは、この陸自のサイバー部隊零課でパソコンのお掃除AIとてして働いていたのだ。
話を潤滑に進めるために、わたしはパソコンに向かいかぐらのオプションを立ち上げて制服からメイド服に戻すのであった。
「それで、その課長さんが何の要件ですか?」
「そうですね、この世界は平和過ぎると思いませんか?核戦争の脅威から大きな戦争が無くなり、殺し合いを止めてしまった。そこでサイバー世界大戦を起こそうと思ったのです」
橋場はなにか苦い顔をしている。
敵である課長がここにいるによって、多分、何かが手遅れになったと確信した様子であった。
「ふー、簡単に言うと、そこに居る朝霧さんは一般人としての初の感染者になるのです」
「まさか、政府要人の車の前で自決する事件の被疑者にするつもりか?」
「そうです、最後の因子はパートナーを求めないこと。僕も独身でね。愛や恋などは関係ないのですよ」
わたしは朝霧に何か変わった事がないか聞いてみると。神保町のレンタルビデオ屋に行ったと告白した。そこで『村正』を手に入れたらしい。
「朝霧の手に入れたのはゲームの『村正』のはず……」
藍原は嬉しそうにパチリと指を鳴らす。
朝霧の携帯から日本刀が具現化するのであった。
「クマたん、ゴメン、わたし行かなきゃ……」
朝霧は日本刀を持って藍原と共に部室を出ていく。
シーンと、静まり返る部室内で橋場が口を開く。
「わたしの任務は失敗だ、かぐらはこの事件のAIのプロトタイプである。かぐらを元にして作られたAIを搭載したゲームから守れなかった」
「大丈夫だ、わたしのハッキング能力を最大限に使って朝霧を守る」
わたしは友達の朝霧を自決などさせないと誓うのであった。

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