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2021年06月21日02:19

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オリンピックのコスチューム

先週はオリンピックのコスチュームのデザインで
一悶着あったようである。
私自身は見た時になんとも思わなかったが
限界右派からは韓国式の衣服であると大ブーイングが起こり
デザイナーが韓国人であるとのデマまで広まった。

この界隈いわく、デザインを今から日本の着物に変更せよ。
との主張であった。

なぜこのデザインになったのかというのは
純粋にコンペティションでこのデザイナーの方が
勝ち抜いたからであろうと思う。
彼以外のデザイナーもデザインを何点は提供していたはず。
その中に着物ももちろんあったと思われるが
着物をデザインから外した理由としては

1、誰でも自分で着ることができる
2、夏の暑さに対応できる
この2点が着物では対応できなかったと推測される。

そして、着物を着ろという人たちの主張では
振り袖を着ろ、浴衣を着ろというのがある。
まず、振り袖はあのクソ熱い会場では無理であろう、
さらにパラリンピックの表彰式などは車椅子のコンパニオンが
お手伝いすることもあるそうなので、その場合、振り袖だと
明らかにタイヤで汚れる。
そして、浴衣であるが。浴衣は公式の場で着る正装ではない。
浴衣は家着に近いもので、これで世界の舞台にでることは
日本の着物文化をしらないに等しい。

そして、開幕まで2ヶ月を切ったこの状態で
デザインを作り直すのははっきりいって無理である。
できると主張する人たちは基本的に
ものを作るということを軽んじている。

今からデザインを起こすとなると少なくとも一ヶ月はかかるだろう。
デザイナーは暇ではないからそれなりに実績のある人は
いつでもデザインの仕事で手一杯である。

おそらく一般の人はデザイナーが数点のデザイン画を
描くだけで楽でいいなと思っているかもしれないが
その数点のデザインが完成するまでに何千、何百のデザイン画があり
そしてそのデザインのためにデザイナーはあらゆる資料を集め
取材し、生地の材質や縫製などを検討しなくてはいけないのだ。
それは一ヶ月では到底できないこと。
しかもオリンピックのような世界的な舞台で中途半端な
デザインを出すわけにもいかないから
デザイナーさんも本気でデザインする。

こういう努力をまったく無視して
着物ではないという理由だけで一方的に
生まれた新しい文化を破壊するのははっきりいって横暴である。

こうした議論が右側から出るたびに
乱暴だなと最近思っている。
実際に批判している側の人たち
”着物なんてこの数十年着てない”のである。
そして着物をよく知る人達はこの
デザインを認めているという謎の状態になっている。

デザイナー視点から言えば、
もう今頃デザインを変更するなんて
無理言わないでくれである。
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