↑は今回の旅行中にTwitterに投稿した飯テロ写真(笑)。
表題の通り、大人の社会科見学などと称して0泊3日(船中2泊)で、内海造船瀬戸田工場にて1月9日10:25開式のフェリーの進水式と、三菱重工業下関造船所江浦工場にて1月10日9:15分開式のフェリーの進水式を見物に行ってきました。
2020(令和2)年1月9日(木)早朝5:40分に自宅を出発し、朝一番の市バス9号系統、京都駅から新幹線のぞみ95号、福山駅から普通列車、尾道駅前桟橋から高速船、沢港から徒歩で、
には、10:00ちょうどに到着しました。
開式前に、進水してしまえば素人には二度と見られない喫水線より下(水中に入る部分)をとっくりと見て歩きます(式中に歩くのは失礼です)。
式台は船首に設けられます。
日本では命名は進水の直前に行われる習慣があります。
ランプドア
フィンスタビライザ
プロペラと舵
以下は内海造船のサイトのお知らせのページ
https://www.naikaizosen.co.jp/launching/%E3%80%8E%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%9F%E3%83%8A%E3%82%B9%E3%80%8F.html のコピペです。
本船の特徴
1.本船は1機1軸船型の旅客船兼自動車航送船で、車両甲板への自動車の搭載は主として船首及び船尾に装備されたランプドアおよび艙内ランプにて行います。
2.船型は球状船首および単胴型普通船尾を採用し、推進性能と耐航性の向上を図っています。
3.航海中の横揺れを軽減するため、船体中央部にフィンスタビライザを備えています。
4.船首にバウスラスタ、船尾にスタンスラスタ2台および、低速時の最大舵角45°が可能なマリナー舵を1台装備すると共に、可変ピッチプロペラを装備して操船性を向上させています。
5.昇降設備としてエスカレータを装備し、高齢者・身障者のバリアフリー設備として車両甲板から客室エントランスに直接移動可能なエレベータを本船右舷側に装備しています。
6.車両甲板を3層備え、豊富な車両積み付け台数を実現しています。
主要目
全長
約144.13m
幅
23.00m
深さ
14.10m
喫水
6.00m
総トン数
約8800
載貨内容
12mトラック70台
8mトラック1台
乗用車30台
旅客定員
583名
主機
日立造船-MAN B&W 6S50MC-C8.2型ディーゼル機関 1基1軸
連続最大出力
9945kW
航海速力
約20.0ノット
(コピペ終わり)
『ブルールミナス』と命名され、つつがなく進水しました。
船台方式の進水では、船首が陸を向いていて、勾配のついている船台から重力により、船尾より進水して行きます。
では、右舷側に設けられた一般見学者コーナーの波打ち際で撮影した写真を、コマ送りでどうぞ〜。
造船所から発注者へ花束贈呈、日章旗の掲揚と君が代の演奏、命名、支綱切断と式次第が進み進水が完了するまで、この造船所では約15分間です。
速やかに退場して沢港へ戻り、11:15発のフェリー
で本州へ渡り、須波駅から13:19発の呉線下り普通列車
に乗り換え、呉駅から徒歩で呉港へ、呉中央桟橋ターミナルから15:55発のフェリー
に乗船し、音戸大橋をくぐって松山観光港には強風により約5分遅れの17:55に着岸しました。
松山市内まで往復しても道後温泉に入浴する時間は取れないので、ターミナル内のおしゃれなカフェで夕食(↑の写真1枚目)を済ませ、21:55発の松山・小倉フェリーの「フェリーくるしま」に乗船し、船中泊しました。
10日(金)5:00定刻通り小倉港(浅野)に着岸しました。
この航路では着岸直後と6:30以降とのどちらかの下船時刻を選ぶことができます。
潮汐の関係で着岸直後の下船の人が途切れると一度人道橋を取り外し、6:30に再度架けてくれます。
6:30に下船し、徒歩で小倉駅へ向かい、吉野家小倉京町店で朝食(↑の写真2枚目)を済ませ、7:59の上り普通列車
で下関駅へ、駅前から
で桟橋通バス停へ、
には開門直前の8:37に到着しました。
こちらでも開式前に喫水線より下をとっくりと見て歩きます。
バルバスバウ(球状船首)が壁にギリギリ一杯で、式台はこの向こう側(右舷側)に設けられています。
ブリッジ(操舵室)や船体
を撮影していたら、ちょうど関係者御一行が到着されました。
喫水線
こちらでは波打ち際にはスペースが足りないので見学コーナーは手前で途切れていて、プロペラ
はこんなに遠くです。
以下は三菱重工のサイトのニュースのページ
https://www.mhi.com/jp/news/story/200110.html?_ga=2.112192579.678495214.1578742178-2137031588.1578742178 のコピペです。
三菱造船 下関で阪九フェリー向けカーフェリー シリーズ2番船の命名・進水式を実施
同型1番船「せっつ」に続き新門司〜神戸航路に就航する「やまと」
2020-01-10
◆ 「星空と海をのぞむ癒しの旅」をコンセプトに、最上階に広い眺望空間を確保
◆ 在来船比6%省エネ化、スクラバーでSOx排出規制対策
三菱重工グループの三菱造船株式会社は10日、阪九フェリー株式会社向けに2隻を受注して建造中であるカーフェリー シリーズ2番船の命名・進水式を行いました。本船は、「やまと」と名付けられ、今後は艤装工事を経て2020年6月に引き渡される予定です。同社が運航する既存カーフェリー4隻のうち「やまと」の代替船として昨年8月に命名・進水した1番船「せっつ」とともに、新門司〜神戸航路に就航します。
三菱重工業 下関造船所 江浦工場(山口県下関市)で行われた式典には、関係者多数が出席。阪九フェリーの小笠原 朗社長による命名に続いて、一般社団法人日本旅客船協会の船旅アンバサダーを務める小林 希さんによる支綱切断が行われました。
本船は1番船の「せっつ」と同型で、長さ約195m、幅29.6m、深さ20.6m、喫水6.7m、総トン数約1万6300です。旅客定員663人で、8.5mトラック約277台および乗用車約188台の積載能力があり、荷役設備として舷側ランプ扉2基、船尾中央ランプ扉1基を搭載。船のコンセプトは「星空と海をのぞむ癒しの旅」で、内装は門司港レトロの街並みをイメージ。客室最上階である7階には開放感のある広い空間を設け、船内で一番大きな窓からは星空と瀬戸内海が眺望でき心躍るクルージングを楽しむことができます。
環境面への配慮では、新型最適船型の採用などにより在来船と比べ約6%の省エネルギーを実現。また、2020年から全海域が対象となるSOx(硫黄酸化物)の排出規制への対応策として排ガス処理装置(スクラバー)を搭載します。
三菱造船は、今後も引き続き輸送能力、居住快適性、および燃費性能・環境性能に優れ、お客様の安定運航に資する貨客船や輸送船の建造と環境負荷低減技術の提供により、お客様とともに多様な課題を解決し、海上交通の活性化と環境保全に貢献していきます。
(コピペ終わり)
では、左舷側に設けられた一般見学者コーナーの行止まりで撮影した写真を、コマ送りでどうぞ〜。
こちらの造船所では、開式から進水までは約25分間です。
速やかに退場してバスで唐戸へ、関門汽船の定期船で
へ渡ります。
壇ノ浦を背に決闘しているお二人
の横をお邪魔して回り込んで撮影したこの写真
の左の隅には東海汽船の新造船「さるびあ丸」が、小次郎さんのすぐ横には進水したばかりの「やまと」の船尾が写っています。
改めて、遅刻したのに態度が大きい人と待たされたのに下手に出ている人
の横を通り、浮き桟橋に戻って今度は門司港行きの定期船に乗りました。
先に建造されている同型の「せっつ」
は門司側の岸壁に既に係留されていました。
その後関門汽船で下関側に渡って、コンビニのWi-Fiを使って写真のバックアップを取って門司側に戻って門司港駅
の写真を撮り、日陰で確認すると傾いています(笑)。
疲れてきた証拠ですから、小倉駅からの無料送迎バスを待たずに門司港駅前から西鉄の路線バス40号系統で
で下車して、15:30に
が停泊している新門司港北埠頭第2ターミナルに到着しました。
窓口でネット予約の際に受信したメールを見せ、乗船手続きを済ませたところでスマホの電池がダウンしました(もちろん別にメモも持っていましたのでご心配なく)。
という訳で出港時の写真はありませんが、このお気に入りのお船に泊るのも多分これが最後になります。
17:30定刻通りに「やまと」は出港しました。神戸の六甲アイランドの阪九フェリーの岸壁は、施設が老朽化してきたところですが、新造船に合わせて改築工事が行われていて、竣工までは泉大津港に2便ともが発着しています。
ゆっくりと船内展望浴場に入り、夕食は熱々のちゃんこ鍋にしました(↑の写真3枚目)。
11日(土)6:00定刻通り泉大津港
に入港しました。この航路では「ゆっくりステイ」と名付けられている船内休憩サービスを利用すると、南海線泉大津駅までタクシーを無償で用意してくれ、7:30まで船内に留まることができます。
7:38に
に到着し、南海線の急行電車、なんば駅から大阪メトロ御堂筋線、淀屋橋駅から京阪電車の特急、出町柳駅から市バス1号系統
と乗り継いで、10:30に帰宅しました。
プロフィールにも書いてある通り、私は不安神経症を患っていて、症状には波があるので時々お薬の量の加減が必要です。
昨年は旅行中でも、つまり好きなことをして遊んでいる時でも、症状が出て困りましたので、年末にお薬の処方の白紙改訂を行いました。
精神科という科目は、数値や画像に出ない病気を扱う科目なので、診察は昔ながらの問診・聴診・触診・脈診などで、特に問診が占める部分が大きいのですが、私くらいベテランの患者になると、自分で量を加減して体調を記録して「この組合せでバランスが取れる」という加減を探ることができるようになります。
今回の旅行はその確認段階で、お薬の調整は1ヶ月前から始めていました。
当分の間は同じ処方で良いだろう、ということで医師と意思の統一が出来たのが、今回の旅行の最大の収穫でした。
さて、内海造船 (ないかいぞうせん)株式会社は、広島県尾道市瀬戸田町沢226番地の6に本社を置き、フェリー、コンテナ船、プロダクトタンカー、バルクキャリア、一般貨物船、自動車運搬船、冷蔵運搬船、RORO船、調査船等の建造と、各種船舶、官公庁船 (保安庁、自衛隊、学校の練習船) の修理、改造を営んでいます。
三菱造船株式会社は、横浜市西区みなとみらい三丁目3番1号三菱重工横浜ビルに本社を置き、フェリー、貨客船、RORO船、特殊船、巡視船等船舶の設計、製造及び修理を営んでおり、2018年1月1日に造船部門を分社化する形で三菱重工が100%出資しています。
2社の扱っている船の種類を比べていただくとお気付きいただけるでしょう、三菱は取引する相手をかなり絞り込んだようですね。
進水式の一般公開は、実は頻繁に行われています。
旅客船の建造はそう頻繁にはありませんが、貨物船はたくさん建造されています。
国土交通省中国運輸局海事振興部と尾道市産業部商工課が共同で海事都市尾道推進協議会を創り、尾道造船(株)と内海造船(株)の進水式の情報を、また、大分県の佐伯市では、佐伯市観光協会が市内に3つある造船会社の進水式の日程を、それぞれウエブサイトにまとめています。
貨物船は喫水が深いので、船台から見上げる迫力が旅客船の比ではありませんから、是非とも皆さん万障繰り合わせの上、一度ご覧になってみて下さい。
海事都市尾道推進協議会Webサイト
https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/kaijitoshi/
佐伯大百科(一般社団法人佐伯市観光協会)
http://saiki-kankou.com/
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