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2020年03月22日12:38

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第17章 三種の信仰



この章では、3つのシュラッダー(性質)について説明をしています。
シュラッダー(性質)とは、人の物事に対する考え方や態度、価値観、優先順位を決定する心の質のことです。

人の性質を決定する要素にはサットヴァ(純質)、ラジャス(激質)、タマス(鈍室)の3つがあり、それぞれ優勢な質が様々な形や行いとなって表れます。この章では詳しく述べられています。

まずは “信仰” をその質に対応して3つに区分しました。
サットヴァ(純質)な質の高い人は神々を信仰し、
ラジャス(激質)な人は天使や霊魂などを信仰し、
タマス(鈍室)な人は幽霊などを信仰します。

“儀式” についても3つの質が表れます
経典に従い、何かを得るという結果に執着せずに行われる祭祀・儀式はサットヴァ(純質)です。
期待をして、偽善のために祭祀をすればラジャス(激質)なものとなります。
経典に従わず、食物が配分されず、報酬が払われず、信仰がなく、名声のために行われた祭祀はタマス(鈍室)なものです。

そして “修行” = 精神的なタパス(規律)についても3つの表れが述べられます。
真実で、好ましく、有益な言葉、ヴェーダ聖典とマントラ(聖句)の読誦は、言語的なタパス(規律)といわれっます。心の平安・温和・優しさ・沈黙・自己抑制・心の正常さを保つことはサットヴァ(純質)な心のタパス(規律)です。
尊敬、崇拝を得るために偽善よりなされる修行はラジャス(激質)な修行と呼ばれ、迷いにつながります。
自己を苦しめ、他者を滅ぼすために行われる修行は、タマス(鈍室)な修行と呼ばれます。

またクリシュナは “施し” について3つの質の表れを述べています。
与えられるべきだと考えて、見返りが期待できぬ相手に、場所と時間と適切な受け手に与えられる施しはサットヴァ(純質)なものです。
見返りを望んで、渋々与えられる施しはラジャス(激質)な施しです。
不適切な場所と時間において、不適切な受け手に対し、敬意を表さず、軽蔑して与えられる施しはタマス(鈍室)の表れです。

“修業” についての質の表れは、
人々が期待せず、専心して、敬典とイシュヴァラ(全体世界)に信頼を持って儀式・修行・施しを行った場合はサットヴァ(純質)な修行といわれます。これらの行いを「Om Tat Sat
(オーム タット サット)」の発声とともにするのが最適です。

「Om Tat Sat」、その3つのどの音も、ブラフマン(普遍な存在)、イシュヴァラ(全体世界)の真実を示し、すべてが真実であることを意味します。どんな儀式や修行の前にも「Om Tat Sat」を適切な態度で唱えることで心は清められ、行いは浄化の道具となり、サットヴァ(純質)の質が高められます。
経典に規定されない恐ろしい修行をする人、偽善と我執に満ちて、欲望と貪欲と怒りを放棄せずに、修行の名の下に、自分や他人の体を悼みつけるのはラジャス(激質)の表れです。




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