ひすいこたろう氏「朝にキク言葉」より。
小学校の娘の話に、よく出る男の子がいます。
その男の子、どうやらクラスの人気者らしい。彼は転校生で、転校してきたその日から人気が出たというのです。彼のある一言から・・・・。
給食の時間にこう言ったそうです。
「なんなの !? ここの給食、チョうまいんだけど !」
公立の小学校だから、給食にそんな違いはないはず。でも、この一言は深い。
今まで食べていたものを褒められるって、みんな嬉しいと思います。たとえば「ヨネヤマさんってかわいね」と言っても、ヨネヤマさんしか喜びませんが、「ここの給食、チョーうまいんだけど!」と言ったらみんな悪い気はしないですよね。そして、日頃の給食にあらためてありがたみを感じる子もいたと思います。
「なんなの !? ここの給食、チョうまいんだけど !」
たった一言でクラス全員をうれしい気持ちにさせて、感謝の気持ちで笑いまで生み出す。かつて、給食の時間に、これほどすごい名言が繰り出されたことがあったでしょうか。
「うまい、うまい」って食べる人。こういう人ってすごくいい。食べ物をおいしそうに食べる人って、やっぱり好かれます。
食べ物を大切にする人、食べ物に感謝できる人、そういう人こそ信頼できると思います。だって僕らの体は、さっき食べたものでできているんです。食べ物を大切にすることは、命を大切にすることだからです。
ちなみに幕末の志士たちの間で最も愛された男・西郷隆盛は、いつも食事のときに、妻のいとさんの料理にひと口ひと口、「おいしゅございます。おいしゅうございます」と言って食べていたそうです。
「朝夕の食事は、うまからずとも褒めて食うべし」・・・・・・・・ 伊達正宗
今日の食事は、ひとつひとつ味わいながら、「おいしい。おいしい」と声に出したいものです。
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