ブルーノ・ワルターは、アメリカへ亡命した後はニューヨーク・フィルとの繋がりが強かった様で。これまでもモノラル時代の、ニューヨーク・フィルとのスタジオ録音が、当時のコロンビア(現在のソニー・クラシカル)に数多く残されて居ります。
その一方で、この時期のニューヨーク・フィルとの実況録音は、記憶が正しければ数える程しか出ていなかったか、と思いますが、この度1951年のブラームス・ツィクルスの実況録音が発売される、との告知が。
ワルターは御承知の様にモノラル時代(ニューヨーク・フィル)、ステレオ時代(コロンビア交響楽団)に2回ブラームスの交響曲全集を拵えています。個人的な好みでは、ニューヨーク・フィルとの録音の方が勢いがあって好きなのですが、ステレオ録音の枯淡の境地というのもまた捨てがたい味わいが。
ワルターも19世紀生まれの音楽家なので、実況録音の方が熱を帯びていて、面白いのは敢えてわたくし如きが指摘する迄もありませんが、これまでは比較対象となる実況録音が(第二交響曲を除いて)広く知られていなかったので、今回のリリースは大いに楽しみな所ではあります。
この時期のベートーヴェンの実況録音は、残っていないのでありましょうか。何時の日に火、陽の目を見る事がある事を期待したい所です。
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