３０年以上前

昭和６１年１２月〜昭和６３年３月まで、人吉市に赴任していた。
当時、九州自動車道八代‐人吉間は未だ工事中であり、熊本・八代方面からの
アクセスは主に国道２１９号が経路とされていたのだが、 初めて人吉を
訪れた時はその国道が大規模な土砂崩れで寸断されていた。

やむを得ず、八代から国道３号線を更に南下、日奈久‐芦北を経由して県道に入り
球磨村の名所球泉洞(大規模鍾乳洞)辺りで２１９号に出るという迂回路をとった。
蒲田行進曲に出てくる一勝地もこの近くだ。
翌６２年ＧＷ前に復旧工事が完了し開通したのも束の間、
１月足らずで再び土砂崩れが発生し通行止めになっている。

とにかくこの地域でいう豪雨ってヤツは東京の比じゃない。
「バケツを引っくり返した」というより「バケツの底を抜いた」ような感じだ。
車で走れば時速４０Ｋｍくらいでも視界が危うい。
まさに滝の中を走っている気にさえなる。

街中の電柱には昔球磨川が氾濫し、道路冠水した時の水位が印されていたが
確か自分の身長より高いところだったと思う。
今回の豪雨ではその印を超えているだろう。

私がいた間も幾度かの豪雨があったが、幸い川が氾濫することはなかった。
人吉市は、市内やその周辺に球磨川の支流である川辺川・万江川・胸川
などとの合流点があり、中心地の中之島あたりは極めて増水しやすく
そっくり水没した事もあった。
停めてあった車両の移動が間に合わず、川に流されていたり、
下流のダムに引っかかっていたのも覚えている。

１２年前の豪雨では若い女性が一人亡くなっている。
今回の豪雨でも、既に犠牲者が出てしまっているようだが、
被害の実態はまだわからない。
極力犠牲者の少ない事を祈りたい。

■熊本・球磨川のダム、緊急放流を中止　雨量ピークを過ぎ
(朝日新聞デジタル - 07月04日 11:40)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6144854