さて、明日にも緊急事態宣言。
人に会わない、人と対さない一人で行う昆虫採集・観察は、自粛の範囲内で良さそうなものだが、市街地内ではやりにくくなるかなあ・・・
一昨日のネタ。東工大キャンパスで、枯れ葉の付いた大きめの落ち枝を叩くと、コカシワクチブトゾウムシがパラパラと落ちた。
これまでゾウムシには苦手意識があり、しっかりと見てこなかったので、5頭ほど摘まんで持ち帰った。
目的は、よく似ていると言われるカシワクチブトゾウムシとの見比べ。
ところが、カシワクチブトゾウムシの個体が手元に見つからない。ド普通種と思って、あまり採集していなかったのだ。
ようやく「これかな?」という2012年の採集個体を1頭掘り起こして、並べてみる。
左:コカシワ(と思う個体)、右:カシワ(と思う個体)
図鑑等の解説では、前胸背板の後縁が真っ直ぐ(コカシワ)か中央がせり出している(カシワ)か、などの区別が書かれているが、最も簡単な判別法は、前胸背板の後角が外側に突き出ている(カシワ)か、そうでない(コカシワ)かのように思われる。
それだけだと、他にも紛らわしい種がいるのかもしれないが。
この仲間で口上板に鱗片がないのがカシワだけであれば、それが手っ取り速いのかもしれませんね。コクロホシは見たことがないのですが、色や前胸背の形が少々異なるのでしょうか。
ありがとうございます。ただ、コカシワは第一間室が淡色というのは、例外がありそうです。ゾウムシデータベースの標本個体は第一間室が淡色ではありません。私が今回持ち帰った5頭のうち1頭もそんな感じでした。