お酒を飲みながら程良く酔いが廻った時にふとある人を思い出した。
その方は自分の好きなゲームが切っ掛けで知り合い、途中心のすれ違いで疎遠になったもののそれから仲を取り戻し昔以上に親密にお付き合いをさせて頂いた。
その方とはもう数十年前にたった一度だけお会いした事があり、それからはずっとお逢いしていない…
その方はもう数年前にこの世界から別の世界に旅立ってしまった…。
…正直今でも信じられない気持ちがある。
それでももうその人はこの世には存在せず、自分はただその人の思い出だけを今でも心の中で反芻している…。
もし幻でも目の前に居たらその人になんと話すだろうか…
何故旅だったのか問いかけるだろうか…
他愛の無い話をして時を過ごすだろうか…
…自分自身も含めて、時の流れを残酷に感じてしまう。
…この先、こんな風に旅立ちを見送るのだろうか…
…それとも…誰かが自分の旅立ちを見送ってくれるのだろうか…
…もし旅だった時…その人の世界に辿り着き…見送った人達に出逢う事が出来るのだろうか…
年月が自分自身を醜悪に変え、生きるのが必死な毎日の世界…楽しかった過去を心で漁り何とか自分を保って生きている…
きっと死ぬまで無様に愚かに世界を僻み妬み蔑みながら…自分はこれからも生きていくのだろう…
もう時間を戻せないのだと慟哭しながら…その事実に討ち拉がれながら…
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