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2020年02月19日23:02

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見ていないのに鮮明な記憶

子供の頃、4歳位か。鮮明な記憶がある。

あの頃は天気の良い日が多かった。
いい景色ばかり覚えている。

外が30度を越えるなんて日は年に三回位しかなく、あっても31℃くらい。
小学生になってはじめて33℃が出たとき驚いた。
それ以来、毎年33℃を越えるので今となっては驚く事はない。当たり前だが。

そんな天気がいいのに。
大惨事だった。
5歳の男の子が、友達と遊んでいる途中、家の近所の路地というか私道というか家城のなかで、指をなくした。
庭石の間に薬指がはさまって、とれなくて、とろうとして指が取れた。ちぎれた。
大泣きした。
友達の兄だった。
小さな子供の鳴き声は、本当に心からの鳴き声だ。
天国に届くほどの心から絶望が共感できた。
取れた指をハンカチにのせ、泣きながらお母さんの所へ行った。
この時代、お母さんはほとんどの家で家にいた。
病院へ行ったとか、その後の事は知らない。

その友達のお兄ちゃんは、小学生になり普通に生活していた。
そして僕はその指がない手をどうしても見てしまうのだ。
怖いが興味本意で。
中の良い別の友達があの日、一緒に遊んでいた。
その子に聞いたんだ。どんなだったか。
かわいそうだから言っちゃだめという雰囲気で、余り積極的に教えてくれなかった。
そしてあったことを思い出して教えてくれた。
僕は興味本意で根掘り葉掘り聞いた。
でも友達は話したがらない事もあった。
思い出したくない事もあったんだろう。
本当に怖かったんだと思う。
子供の心が本当に共感した。泣きたい気持ちが本当に伝わった。
子供は数年前まで天国で暮らす天使だった訳だから、
心で話す能力が一瞬よみがえったんじゃないかと思う。

その事件は僕と僕のお友達が3歳の時に起きていた。
僕の友達が3歳の記憶を4歳になってから4歳の僕に説明してくれた。

今、大人になってわかるが、
4歳の子供に説明能力がそんなあるわけない。

でも、これほど鮮明な恐怖、見ていないのに鮮明な記憶、他にないと思う。
子供の安全や健康は、普通に当たり前にあるものではない。
口でいうと簡単すぎるけど。
でも怖い記憶があるから、指や足がなくならないよういつも気を付けたい。



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