｢超論暴論｣外論〜福山博之、支配下選手に復帰!右ひじの調子も万全で、GMは救援陣のまとめ役を期待!

ここまで一軍で通算335試合に登板し、17勝13敗9セーブ92ホールド、防御率3.06。横浜DeNAベイスターズから東北楽天ゴールデンイーグルスを渡り歩いたベテラン右腕の福山博之は、昨季終了後に右ひじを手術して復帰に時間がかかる事から、今季は育成契約になっていた。しかし、イースタン･リーグで12試合に登板し、0勝0敗1セーブ、防御率0.79という好成績を残し、｢右ひじも大丈夫｣という判断から、敬老の日に支配下登録への変更を行なって一軍復帰が可能になったというから、これはめでたい。

　背番号はこれまでの164から支配下当時の64に戻ったが、ゼネラルマネジャー(GM)の石井一久氏は｢福山くんには救援陣のまとめ役として期待している。大きな手術で大変な時期を昨季から過ごしてきたが、今季の投球を見て、彼本来の動きや投球ができるところまで戻ってきてくれたのはうれしい。シーズンが開幕した時点から、彼の背番号64を作って待っていた。投げられなくて辛い時期があったと思うが、残りのシーズンで躍動した福山くんの投球と救援陣のまとめ役として期待している｣と語ったが、福山も｢もう1度機会を与えて下さった球団、またリハビリテーションに関わって下さった方々に感謝している｣と感謝の意を示す。

　イーグルスにとっては救援陣、とくに中継ぎは最も強化したいところと言っても過言ではない。同じ日に広島東洋カープのダニエル･スチュアート･｢DJ｣･ジョンソンを金銭トレードで獲得するなど、シーズン中の強化戦術を頻繁に行なっているが、現在はパシフィック･リーグの3位とは言っても首位の福岡ソフトバンクホークスと2位の千葉ロッテマリーンズとの2強とは離されている状況なので、強化すべきところをしっかりと強化してホークスやマリーンズに少しでも追い付きたいという石井氏の考えが、今回のDJジョンソンの獲得と福山の支配下復帰に表れている。

　｢1球1球、魂を込めて投げていく｣と誓いを新たにする福山。その言葉通りに彼が活躍し、DJジョンソンと共に中継ぎの｢核｣となれば、イーグルスも手強くなる。もしかしたら、今後のパ･リーグはイーグルスが｢台風の目｣になると思う。