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2020年10月19日05:07

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天使の絵を多用するスピリチュアル家について

最近、感じることを少し書きます。

スピリチュアル系の絵を描かれるかたに、体系的に宗教を学んだ方はほとんどいないのでないか?という疑問です。

特徴として、イエス・キリストを、「キリスト様」と書いたりする。
「キリスト」はギリシャ語であり、当時のユダヤのアラム語でいうメシア。つまり救世主の意味でこれは名前ではなくて、称号です。
このようなことは、実際に聖書を通読したり、教会に通ったことのある人間なら当たり前のように知っていることですが、
キリスト様と書く人は、イエス・キリストを、イエスが名前でキリストが苗字と思っているようです。
普通の仏教徒には関係のない話なので、別にどうでもいいことなのですが、
いちおう「心を浄化する」という名目で金銭を取る画を描かれている以上、孫引きではなくて、最低限の知識は必要だと思うのです。

先日、たいへん驚いたことがあります。

天使の周りを竜神が円を描いて守護している姿の絵です。
その天使の名は「大天使カシエル」とかかれています。
カシエルという天使は、聖書にも、アポクリファといわれる外典、偽典にも出てきません。
調べてみると、ヴィム・ヴェンダース監督の映画『ベルリン・天使の詩』と映画に登場する天使らしいということがわかりました。
元々、カトリックやプロテスタントの使用する聖書に出てくる天使はミカエルとガブリエルとラファエルだけです。実はもう一人いますが、それは純粋な天使に含まれません。
つまり、天使と一般的に言われているのは、上記の三天使を除いては、異端、外典、偽典、異教、と呼ばれる書物に出てきたり、天文学やファンタジー小説、カシエルのように現代が後付けした天使です。

さて、カシエルと共に描かれた竜神ですが、キリスト教では「龍=蛇=悪魔の使い」と認識されています。
キリスト教の宗教画に出てくる天使は、赤ちゃんの姿をしていても、羽根は猛禽類の羽根が描かれるケースが多いのですが、
これは、一神教が根ずく以前に、原始宗教として蛇神を信仰している部族が多かったためと言われています。
蛇の天敵は猛禽類ですから、天使は「蛇=悪魔」と戦うものとして、鷲や鷹など猛禽類の翼を兼ね揃えて描かれます。
猛禽類の羽根を持った天使の姿は、キリスト教が蛇や竜神(ドラゴン)を崇拝する多神教部族の信仰を駆逐する意味を持っています。
有名な「ヨハネの黙示録」では、天使ミカエルと竜(ドラゴン)との戦いが描かれます。
ドラゴンは神の敵対者であり、悪魔ともサタンともよばれ、全人類を惑わす者とも語られます。

このような背景がありますから、竜神が天使を守るという構図は、聖書に親しんだ人や外国人から見るとかなり異様にものに見えるでしょう。

以前、天使や各国の神々を描いている方に、
私が、「カトリックと一般的なプロテスタントが使用している聖書に出てくる天使は4人います。
ミカエル、ガブリエル、ラファエル、さてもう一人は誰でしょう?」とたいへん意地悪な質問をしました。
その方は、「聖書は66冊もあるのですよ。そのことをあなたは知っているのですか?」と返信がきたので、
「聖書が66冊もあるのではなくて、66の書物を一冊にまとめたものを聖書と言います。
その編纂時に省かれたたものをアポクリファといい、異端、外典、偽典などと呼ばれています。
〇〇さんが描かれた天使はカトリックと一般的なプロテスタントが使用する聖書には出てきません。
先ほどの質問はアメリカの子供がよくやる、なぞなぞのようなものです。知識があれば子供でもわかります」と書いたら、
「この件につきましてはキチンと調べて改めてご返事します」と返信が来て、
あれからもう一年もほったらかし(笑)

なぜ、仏像ではなくて、天使を描きたがるのでしょうね。
私はそれが不思議でしょうがないのですが、
「それは個人個人の趣味、美意識」と言われたら、返す言葉はありませんが(笑)
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