みなさんこんばんは。
今年の年末年始特別編もついに今回で最終回ですよ。
毎年、最終回を迎えると達成感を味わう一方で、一抹の寂しさも感じてしまいます。
読んでくださっている皆様もきっと同じ思いであることでしょう。
え？ それはつっちーのひとりよがりではないか？
フフフ、何を隠そう、自己満足や自己陶酔はわたしが最も得意とすることですわい。
などと強がりつつお届けする今年のラストは、ご存じ世界のスーパーアクションスター、ドニー・イェン特集ですぞ。
ラストにふさわしいことこの上ないですなー。
ところでみなさん、ドニーには女優である妹さんがいらっしゃるのをご存じでしたか？
なんちゃってドニー一派であるわたしは全然知らなくて、昨年鑑賞した『ツインローズ』という、ドニーが監督を務めた香港映画についてウィキった際に知った次第です。
なんかヌンチャクレベルの高いＪＫ風悪役がいるけど、知らない女優だなー、くらいにしか思っていなかったのですが、まさかドニーの妹さんとは。
お名前はクリス・イェンさんで、彼女は長いことアメリカで活動していたらしいのですが、数年前にドニーの事務所に加入したそうですので、いつの日か兄妹共演のハイレベルアクション映画が実現してほしいものです。
でもドニーは来年で６０歳になるし、もうそろそろ無茶なアクションもできなくなるのかなぁ・・・。
という不安も完全にぶっ飛ばす、我らがドニーの大暴れをとくとご覧あれ。
ネタバレも大暴れしておりますぞー。
〇『スーパーティーチャー 熱血格闘』（香港・中国）
日本には「ヤンクミ」とか「グレートティーチャーオニヅカ」とかいう気合の入った教師がいるようですが、香港にはもっと気合の入った教師がいました！
どれほど恐れ知らずの不良生徒がいようとも、ドニー先生に歯向かうなどという真似ができようか、いや、できまい。
もしわたしの担任が美人女教師であれば、ビンタという愛の鞭を受けたいがために敢えて悪さをするかもしれないけれど、ドニー先生が担任だったら鉄拳制裁たった一発でも再起不能になりかねないから、ただでさえ存在感が劇薄なわたしは、なおさら目立たないように細心の注意を払わねばなるまい。
そのドニー先生が赴任早々受け持ったクラスは、優秀な他クラスと同じ学校とは思えないほど問題児だらけ。
ですが、生徒に拳を振るうことはなく、各自の家庭の問題にまで真摯に向き合い解決していく熱血ｔｅａ茶ー、もといｔｅａｃｈｅｒです。
しかしながらそこはドニー先生、生徒を傷つける輩には自慢の拳が黙っていません。
手始めに、総合格闘技の八百長を目論む悪者に利用されたあげく監禁されてしまった男子生徒を救うため、悪者の部下や総合格闘技のチャンピオンを相手に大暴れ、無事に生徒を救い出します。
実はドニー先生はこの学校のＯＢ、とはいえ札付きの問題児だったため退学になっていたのですが、校長先生の計らいで渡米しアメリカ海兵隊に入隊したという経歴の持ち主。
その後退役し、すでに退職していた校長の推薦で母校に赴任するに至ったのでありました。
生徒たちの信頼を得たドニー先生の元、問題児クラスの面影はどこへやら、生徒たちは学力試験に向けて勉学に励みますが、生徒の一人が自殺未遂した責任を取る形でドニー先生は退職してしまいます。
さらに、例の悪者は学校の廃校を目論んでおり、生徒たちに危機が迫りますが、生徒のピンチを察知したドニー先生が駆け付け、悪者との一騎打ちへ突入。
ここで悪者とドニー先生の過去からの因縁が明かされますが、最終的には廃校を免れた学校に復職するドニー先生。
再度教鞭をとることになったドニー先生の元、教え子たちは香港の将来を背負って立つ立派な大人に育つことでしょう。
〇『追龍』（香港）
ドニーとアンディ・ラウ、香港のスーパースター二人の共演作。
二人の出演作はほとんど観ておりますが、わたしの記憶が確かならば初共演と思われます。
なにしろ、なんちゃってドニー一派なわたしですので、ドニーのことを完全には把握できておりませんのですよ。
実話をもとにしたお話らしく、二人が演じるのも実在の人物とのことで、ドニーはマフィアのボスを、アンディは警官を演じております。
ドニーがマフィア役っていうのも初めてではなかろうか？
いかんせん、なんちゃってドニー一派なもので、そのあたりもあやふやなのですよ。
一方のアンディは警官といっても汚職警官でして、どおりでパッケージのアンディはあくどい顔をしていると思いました。
彼の汚職警官役も初めてのような気がしますが確信はなく、只今“なんちゃってアンディ党”と名乗るべきかどうか検討中です。
それはともかく映画の内容ですが、中国本土から香港へ稼ぎにやって来たチンピラドニーは、チンピラ同士の抗争を傍観していたアンディから腕っぷしの強さを見込まれ、アンディの部下がドニーと同郷だったこともあり、お互いに何かと協力する関係に。
やがてドニーは力をつけてマフィアのボスに上り詰めますが、「今の香港は英国人で成り立っている」という考えからドニーに我慢を強いるアンディと、「香港は俺たちのものだ」と英国人に反発するドニーの間には徐々にすれ違いが生じていくのでした。
不法移民の取り締まりで妻と子が死亡したことや、ドニーの命令を無視してヤクに手を付けた実の弟が殺されたことなど、ドニーの英国人に対する怒りは抑えようもなく、ラストで英国人警察官に銃を突きつけるドニーの怒りの形相が凄まじい。
『スーパーティーチャー』で悪者役を演じたユー・カンが、本作ではドニーの弟分を演じており、彼はドニーファミリーの一員なので他にも共演が多数あります。
一方、アンディの部下役のおデブ俳優ケント・チェンも、アンディやドニーとの共演が数作品ある俳優さんで、本作ではアンディを庇い銃で撃たれて脂肪、もとい死亡しますが、死に際に「生まれ変わってもあなたの部下として働きたい」と泣かせるセリフを残すなど、上司想いの非常にいい役を演じています。
ドラマ性が強い映画である上に、中盤以降は脚を負傷しているためドニーの格闘シーンは抑え気味。
その分、イギリス人相手にブルドーザーを乗り回して大暴れしたり、序盤では先述のチンピラ同士の乱闘や、ギャンブル絡みで拉致された弟分を助けに行った際のタイマンなど、見せ場はしっかりと確保されております。
〇『イップ・マン 完結』（香港・中国）
シリーズ４作目にして、ついに完結と相成ったドニー版イップ・マン。
昨年の年末年始特別編の第２回、洋画特集において、「ドニー主演作で旧作扱いになっていないものが現時点で３作品残っている」と言及したのですが、それが今回の３作品です。
このうち、『スーパーティーチャー』『追龍』は早い段階で旧作になっていたのですが、本作だけはなかなか旧作扱いにならず、早く旧作にしてください、と何度も節約の神様にお祈りしたものの結局年末年始に間に合わず、やむを得ず準新作の状態でレンタル。
ところが、なんと返却した直後の１月半ばに旧作になっておりました。
レンタル料金は旧作がキャンペーン中５５円に対し準新作は２５３円であり、ドケチなわたしにとっては１９８円の痛すぎる損失。
節約の神様、家族サービス費やお年玉予算を削るなど、わたしが節約根性を発揮する対象は言われてみれば間違っている気がしますが、今後はできるだけ改めますので、このような仕打ちはこれっきりにしてくださいますよう切にお願いいたします。
恨み節はほどほどにして映画の感想はというと、完結編にふさわしい素晴らしい映画でした。
本作の敵は、中国人を完全蔑視しているアメリカ海兵隊の鬼軍曹で、空手の達人という超難敵。
そのうえ、イップ・マンは癌を患っていることもあり、ラストバトルは大苦戦します。
しかし中国人移民や中国拳法の名誉のためにも絶対に負けられない一戦、大逆転で見事に勝利を掴みました。
格闘シーンの素晴らしさは言うまでもないですが、息子との確執と和解、中華総会会長の娘との交流、渡米中に息子の世話をお願いした友人の人情など、ドラマ部分もグッときました。
その友人役を演じたのは『追龍』でも述べたおデブ俳優ケント・チェンで、シリーズ第２作から引き続きの出演となります。
また、弟子であるブルース・リー役を演じたチャン・クォックワンはアクションシーンで見事な腕前を披露し、ただのそっくりさん俳優ではないことを証明。
ラストシーンでは過去３作品のハイライトシーンが流れ、完結作であることをあらためて実感しました。
複数の俳優が演じているイップ・マンですが、やっぱりドニー版が最高ですね！
以上、５年ぶりにトリを飾ったドニー特集でした。
還暦目前のドニーですが、古希くらいまではまだまだ余裕っぽいですねー。
そんなわけで、これにて今年の年末年始特別編を終了いたします。
今回も長きにわたってお付き合いくださったコアなつっちーファンの方々、また偶然にも当コーナーをご覧になった幸運な方々、いやいや幸運なわけないだろう、まったくもって時間の無駄だったわい、という方々、なにはともあれご覧いただいた皆々様、どうもありがとうございました。
来年実施するかどうかは、わたしの気力と財力、それと当コーナーの反響次第ですな。
いずれにせよ、そのうちまたお会いしましょう。
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