みなさんこんにちは。
今回はその他のホラー映画特集をお届けします。
昨年の８月から１２月まで、中国のドラマ『水滸伝』が放送されていました。
原作大好きなわたしは毎回録画鑑賞し、最初の方は楽しく鑑賞しておりましたが、原作とは異なる設定の連続に途中からはまったく面白さを感じず、最後の方はダラダラと惰性で観ておりました。
実写化あるあるといえばそれまでなのですが、特に目についた点を列挙すると、
・妖術バトルで大活躍の公孫勝（こうそんしょう） → ドラマでは妖術バトルが一切ないため存在意義がほぼない
・海棠の花（どんな花か知らんけど）に例えられる美貌の女将軍・扈三娘（こさんじょう）： → ドラマで演じる女優さんは・・・。うーん、イメージが全く合わない
・朱仝（しゅどう）が預かった坊ちゃん（原文では「小衙内（しょうがない）」）が李逵（りき）に惨殺される → ドラマでは意図せず死なせてしまったことになっている
・戴宗（たいそう）が神行法を使って李逵（りき）を懲らしめる： → ドラマでは食事に下剤を入れて腹を下させる。懲らしめると言うより陰湿なイジメだ。
・宣贊（せんさん）の嫁がブサイクすぎる夫に耐えきれず死んでしまう → ドラマではエピソード丸々カット
などなど。
全体的に、非現実的なものや倫理的によろしくないものは書き換えられているイメージで、坊ちゃんが大人の事情で命を奪われるという設定を変更したのは倫理的にも原文的にもしょうがないとして、非現実的なことを省こうとするあまり、１０８人の好漢が宿命により集結した原作の設定を、「これが宿命だったらみんなモチベーションあがるよね。よし、そう思わせるために偽装しちゃおう」的な展開になっているのには唖然としました。
ここって水滸伝の根幹に関わってくる部分だと思うのですが・・・。
で、もう一つ気になったことは、武松（ぶしょう）が流罪で護送される際に立ち寄った居酒屋での出来事。
この居酒屋は旅人を殺してはその肉を肉饅頭の餡にして客に提供する、というとんでもない居酒屋なのですが、何食わぬ顔で営業する女主人に対し、武松は「この饅頭の餡は人肉か？アソコの毛が混じっているぞ」と鎌をかけるなどして化けの皮をはがし懲らしめます。
ドラマ版は人肉饅頭の噂はあるけれど事実ではなく、武松が護送役人の髪の毛を饅頭にねじ込んで因縁をつけるシーンは、ただの無法者にしか見えませんでした。
さてさて、一見ホラーとは何の関係もなさそうな前書きを長々と書き連ねてしまいましたが、この流れで最初にご紹介する映画のテーマは果たして？
ホラー耐性及びネタバレ耐性がない方は閲覧注意です。
〇『肉』（アメリカ）
おおっとー、ド直球なタイトルですなー。
ホラー映画に興味がない方や美食家の方々はグルメ映画だと勘違いしたり・・・しないな。
このタイトルだと上品さに欠けてグルメっぽくないから、「お」をつけて「お肉」だったら勘違いするかな？
うーん、でもこれもグルメ映画っぽくないなー、なんでだろう？
私生活では「肉」と聞けばグルメを感じるのに、映画のタイトルにしたらグルメを感じない、なんとも不思議ですなー。
おーっと、“タイトルが気になる〜”は前回で終了したので、そろそろ映画そのものについて語らねば。
とある一家には父親、長女、次女、長男が住んでおり、この一家にはある伝統が引き継がれております。
ある日、父親は子供たちに煮込み料理を振舞いますが、その具材は・・・。
解体や調理シーンなどの露骨な描写はなかったものの、容易に想像がつきます。
しかしながら、伝統を頑なに守ろうとしているのは狂信的な父親だけであり、姉妹は「こんなことはもうヤメにしたい」というのが本音ですが、絶対君主である父に逆らえずイヤイヤ従っている様子。
物語終盤、娘が行方不明になっている医者が真実を突き止め、父親と銃撃戦を繰り広げている間に妹は意を決して逃げ出しますが、負傷しながらも医者を撃退した父親に連れ戻されてしまいます。
こうして唯々諾々と伝統に従い続ける子供たち・・・というオチかと思いきや、この後驚きの結末を迎えます。
な、生でいっちゃいますか！？
〇『ヘルアトラクション 絶叫館』（アメリカ）
冒頭、何かから逃げてきたらしい血まみれの女子が通りすがりのトラックを停めて乗り込み、「殺されそうなの、タスケテ」と運転手のおっちゃんに助けを求めますが、おっちゃん的には「いきなりそんなこと言われてもマイッチング」という感じで揉めていたところ、何者かが運転席側の窓ガラスをぶち割りました。
ビビったおっちゃん、ようやくただならぬ状況であることを理解し、発車して何者かの追跡を振り切ります。
場面は変わり、助かった様子の女子は、医者だという男から何があったのか聞かれて語り始めました。
車で初めての土地に旅行に来た２組のカップル、途中で立ち寄ったガソリンスタンドの胡散臭い店員から、「この町に幽霊屋敷のテーマパークがあるから行ってみれば？」と提案されます。
怖くて行きたがらない彼女�，鮴眛世靴茲Δ箸靴身犹甅，任垢�、安心させようとして「定番な感じだよ」と言ったところ、「じゃあ（定番ならわざわざ）行く必要ないわね、一件落着」と返され裏目に出る結果に。
それでもなんだかんだ４人でテーマパークに挑戦することになりますが、そこは電気椅子などの拷問の様子がリアルに再現されていることを売りにしている様子。
しかし映画を観ている側からすると予想通り、これはアトラクションと見せかけて実際の出来事なのでした。
おそらく、いたるところに設置された監視カメラで撮影したリアル恐怖映像をビデオテープにダビングして闇販売していると思われます。
そういえば、ガソリンスタンドに山積みされたビデオテープを彼氏�△�手に取ろうとしたところ、店員から叱られていましたので、店員はグルなのでしょう。
その後、彼氏�，�拷問の犠牲となり、彼氏�△賄典ぐ愡劼貿�り付けられた人に何度も電気を流して調子に乗っていた罰が当たり、自らも電気椅子の犠牲になります。
助けようとした彼女�△盍凝纏爐靴泙垢�、彼女�，鷲�死に逃げだし、通りすがりのトラックに助けを求め・・・と、ここで冒頭のシーンにつながるという展開。
せっかく助かったと思った彼女�，任靴燭�、トラックのおっちゃんも医者もグルで、テーマパークに連れ戻されていたのでした。
ただのアトラクションとしか思っていないお客さんたちの前で拷問に掛けられそうになり、必死に助けを求めるシーンで映画は終わります。
設定はありがちといえばありがちですが、そこそこ面白かった。
上映時間も７０分ちょっとと短いからダラダラ感がなく、痛いシーンが苦手な人でなければおススメできる映画です。
〇『来る』（日本）
うーん、わたしには難しすぎる映画だった・・・。
冒頭、法事後のお斎のシーンで何かとイライラする出来事があり、直後の披露宴のシーンでは、新婦側の来賓がお祝いのスピーチをしている最中に、席を立ち知り合いに挨拶に行く新郎・妻夫木の非常識さにまたもイライラ。
その後も妻夫木の自己中な言動の数々にイライラしっぱなしで、中盤に無残な死を遂げるも、後半の妻の回想シーンにまでちょくちょく登場する妻夫木のダメダメさにこれでもかとイライラ。
その妻は、夫が腰から真っ二つに裂かれるというむごたらしい死を遂げた部屋に住み続けるという鋼の精神力の持ち主ですが、クズ夫が原因で浮気するわ幼い娘に当たり散らすわ、結局死亡。
二人とも、心の闇が呼び寄せた正体不明の化け物に殺されたような感じらしいが・・・。
最後はとんでもない力を持つらしい霊能者・松たか子の指導により、警察まで動員してやたら大掛かりな除霊を執り行うものの、何がどうなったのかさっぱりわからんかったです。
「おおっ！」と思ったのは、妻夫木が手に取った週刊少年ジャンプの表紙が現在ＧＹＡＯで毎日鑑賞中の『幽遊白書』だったこと、Ｖ６岡田君がめっちゃかっこよかったこと、それと柴田理恵の腕チョンパくらい。
二度目の鑑賞はまずないであろう映画でした。
以上、２回にわたってお届けしたホラー映画特集はこれにて終了です。
ヴァンパイア特集で欠けていたホラー要素を取り戻すつもりでしたが、今一つでしたね。
ならば、次回からのゾンビ映画特集にゆだねることにしましょう。
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