みなさんこんにちは。
今回は前回に引き続きホラー映画特集ですが、「ん？なんじゃ、このタイトルは・・・」と、物色中に妙に気になったタイトルのホラー映画限定でお届けします。
映画のタイトルって、どうしてこうなったんだ、というものが結構あります。
当コーナーでも、過去に「ホラー喰っちまったダ！ やめられない、とまらない人肉バーベキュー」や「巨乳ドラゴン 温泉ゾンビＶＳストリッパー５」など、凄まじいタイトルの映画をご紹介しました。
まー、世界中には数えきれないくらい映画が存在することを考えると、タイトルを考える人は一苦労でしょうね。
特に洋画の邦題については、原題をそのまま使用してもどんな映画なのか想像もできないことが多いと思われ、邦題の決定に携わる方々はいろいろと頭を悩ますことでしょう。
その結果、とんでもないタイトルの映画が誕生することがあるわけですね。
タイトルが酷いと高確率で駄作ですが、どういうわけかちょっぴり観てみたくなるものです。
昔のホラー映画のタイトルといえば、濁点を多用したカタカナのものや、「悪魔の〜」とか「死霊の〜」を冠したものなどが多く見られ、それなりに怖さを醸し出していました。
中には「死霊の盆踊り」なんていう、駄作臭ＭＡＸなものもありますが、「死霊の」とセットになっているだけで一応ホラー映画に分類されることは予想がつきます。
しかしですよ、今回、「え？ この映画、ジャンル区分間違ってない？？」と目を疑う、ホラー要素ゼロの信じがたい邦題がつけられた映画に出会いましたので、まずはそちらからご紹介いたします。
タイトルからは想像できなくても一応ホラーです、ネタバレで夜眠れなくなるかもしれませんのでご注意を。
〇ジェイミー、童貞やめるってよ（イギリス、原題：ＬＯＶＥ ＢＩＴＥ）
このタイトルでホラー映画だなんて、いったい誰が想像できるでしょうか。
ゲオオンラインでホラー映画を物色していた際にこの映画を発見、一瞬システム障害が発生して他ジャンルの映画が混じってしまったのかと思いましたが、あらすじを読んでみたところ、人狼ネタということで一応ホラー要素はあるようです、当然ながらコメディですが。
で、レンタルリストに入れていたのですが、運よく年末にＧＹＡＯで配信されたため、さっそく鑑賞。
田原俊彦似の主人公ジェイミーはチェリーボーイ、しかし友人達には経験があるふりをしています。
ある日、同じチェリーボーイの友人２人、唯一大人な友人１人の合計４人でパーティに参加、あわよくば大人の世界に仲間入りを、と目論みます。
話しかけてきたセクシー美女にハッとして！Ｇｏｏｄときたジェイミーですが、一方で見た目は横綱級、自信過剰ぶりはレジェンド級というおデブちゃんに見初められます。
結局童貞卒業とはいきませんでしたが、母親と二人で経営している民宿に例のセクシー美女が宿泊することになり、それをきっかけにお近づきに。
しかし、同じく宿泊客である自称・人狼ハンターの男から、彼女は実は童貞を狙う人狼であるから近づくな、と言われます。
ですが、彼女にブギ浮ぎＩ ＬＯＶＥ ＹＯＵなジェイミーがそんなことを信じるわけもなく、彼女は仕事の都合で宿泊先を別の場所に移したものの、少しずつ仲が進展していきます。
そんな中、友人のチェリーボーイ一人が行方不明になったうえ、おデブちゃんのせいでセクシー美女との仲にも亀裂が入るという、Ｉｔ‘ｓ ＢＡＤな出来事が続きます。
次第に人狼の存在を信じるようになったジェイミー、生き残るためにはなりふりかまっておられず、キミに決定！と、やけっぱちでおデブちゃんに童貞をささげようとしますが、運がいいのか悪いのか、邪魔が入って未遂に終わります。
その後、セクシー美女から、彼女は人狼ハンターであること、被害を抑えるためにチェリーボーイを筆おろしすることも仕事の一つであること、よりによってジェイミーの童貞仲間を筆おろしする予定であることなどを告げられ、思わず彼女を口汚く罵ってしまいグッドラックＬＯＶＥ。
その後、大人な友人が集めてくれた見知らぬ女子相手に、失恋美学なんてクソくらえ、とばかりに童貞喪失を試みますが、そこに乱入した人狼に傷つけられた友人から、人狼になったらかっこつかないね、殺してくれ、と懇願されます。
どうする？と悩んだ挙句、ごめんよ涙と友人の頼みを聞いたジェイミー、そこに現れたセクシー美女に童貞であることを告白します。
人狼との闘いのさなか、彼女は人狼に傷つけられてしまいますが、ひとりぼっちにしないから、とジェイミーは彼女を殺さず自分を傷つけさせ、お互い人狼となって抱きしめてＴＯＮＩＧＨＴ、ようやく結ばれるのでした。
こんな感じで、一応ホラー要素はあるもののグロシーンなどほぼなく、青春エロバカコメディホラーというところでしょうか。
原題の「ラブ バイト」もホラー感は低めですが、それにしても、な邦題でした。
でも、逆にこの邦題でコメディ要素皆無のバリバリなホラーだったら、それはそれで面白かったかも？
〇女体収集エイリアン（アメリカ、原題：ＩＮＶＡＳＩＯＮ ＯＦ ＴＨＥ ＧＩＲＬ ＳＮＡＴＣＨＥＲＳ）
「エイリアン」というキーワードがあるものの、「女体」という言葉のセレクトによってホラー度が木っ端微塵に吹き飛んだ感がある、違う意味ではなかなかインパクトのある邦題。
借りると金をドブに捨てるようなものだ、と警告するもう一人の自分の声をあえて無視し、ネタ収集のために意を決してレンタル。
女体収集とネタ収集、言葉の響きがちょっと似てる。
そんなことはどうでもいいのですが、女体収集シーンは冒頭にほんの少しあるだけで、収集する主体はエイリアンではなく怪しい宗教団体です。
ストーリーもちんぷんかんぷん。
そもそもホラー映画に分類してよいものなのか、ホラー要素と言えるのは唯一、ピストルで撃たれても死なないゾンビのような男と、小学生が図工の授業で作成したレベルの切り落とされた腕くらい。
エイリアンなんて、いつどこで出てきたっけ？
多少のおっぱいや必然性ゼロのトイレでのエロネタもありますが、エロ目的で観るのも困難なレベルです。
全体的に謎だらけな映画でしたが、原題の趣旨からすると的外れな邦題ではない、という意外な事実が・・・。
〇暴行魔ゴリラー（メキシコ、原題：ＬＡ ＨＯＲＲＩＰＩＬＡＮＴＥ ＢＥＳＴＩＡ ＨＵＭＡＮＡ、英題：ＮＩＧＨＴ ＯＦ ＴＨＥ ＢＬＯＯＤＹ ＡＰＥＳ）
「暴行魔」とは暴力で人を傷つける輩のことで間違いないでしょうが、「ゴリラー」については、アムラーとかマヨラー的な響きがありつつも、意味合いは同じではないだろう、では一体どういう意味が・・・？
と激しく興味をそそられたためレンタル。
偉いお医者さんであるパパは、白血病で余命いくばくもない息子を救うために、なんとゴリラの心臓を移植する、というトンデモナイ方法を思いつきます。
白昼堂々、桑マンとダウンタウン松ちゃんを足したような顔の助手と一緒に休園日の動物園に忍び込み、着ぐるみ感バリバリのゴリラを麻酔で眠らせ連れ出します。
さっそく自宅で移植手術した結果、無事成功した様子。
しかししばらくして、突然顔がゴリラ化した息子は逃げ出し、アパートに忍び込んで女性を襲って乱暴しようとしますが抵抗されたため惨殺、アパートから脱出したところをパパに麻酔銃で撃たれ連れ戻されます。
「人間にはゴリラの心臓は強力すぎるようだな」とのたまうパパ、今度は元に戻そうと、自分が手術した患者が意識不明であることをいいことに、病院から連れ出して患者の心臓を息子に移植しようと考えますが、病院に出かけた間に息子は再度脱走。
次々と被害者が出る中、なんとか連れ帰り心臓移植に成功、患者の身体は証拠隠滅のため焼却します。
やがて息子の顔が元に戻り一安心、パパは桑松っちゃんに後を託し病院に出勤しますが、苦労の甲斐もなくゴリラーに戻ってしまった息子により、桑松ちゃんは無残にも首を引きちぎられ死亡。
やがて家に戻ったパパですが、ゴリラー姿の息子にビビって転倒した際に机の角に頭をぶつけ気絶、絶体絶命と思いきや、息子はパパのことは認識できるようで、優しくベッドに横たわらせると、またもや脱出。
人を襲っている途中で人間の姿に戻り気絶、搬送先の病院でまたまたゴリラーに変身し、子供患者を人質として屋上に連れ出したところ、現れたパパの必死の説得により子供を解放しますが、その直後に警察から銃で撃たれてしまいます。
虫の息の息子にパパはすべてを告白、死にゆく息子はパパの懺悔を聞いて何を思ったことでしょうか、暴走したパパの愛情が招いた悲劇にわたしも思わずもらい泣きしそうになりましたが、「ゴリラー」というネーミングセンスがここにきてツボにはまり、涙が引っ込んでしまいました。
ゴリラ人間＝ゴリラーということはですよ、トカゲ人間だったらトカゲー、サメ人間だったらサメー、っていうことでしょ？
マジでどうかしてるレベルだと思うのですが・・・。
あ、でもトカゲは「蜥蜴」、サメは「鮫」と漢字表記することもあるから、一応「大猩々」という漢字表記があるらしいけど一般的ではないゴリラとは別に考えるべきなのだろうか・・・？
ちなみに、スペイン語である原題の意味は「恐ろしい人間の獣」的な意味のようで、英題は「血みどろ猿人の夜」という感じ。
なお、内容のばかばかしさとは裏腹に、ゴリラーに襲われる人は目玉を指で押しだされたり頭の皮を剥がれたりと、かなり残酷なのでグロ耐性のない人にはおススメできません。
以上、タイトルが気になるホラー映画特集をお届けしました。
これにてホラー映画特集は終了、次回からは忘れちゃいけないゾンビ映画特集です。
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