みなさん、こんばんは。
前回の和製ゾンビ映画特集に続き、今回は多国籍ゾンビ映画特集です。
「ゾンビがあらわれた！ コマンド？」
唐突ですが、このような状況に陥った場合、みなさんならばどうしますか？
多くの方は「たたかう」か「にげる」の２択となるのではないかと思われます。
対話を試みるとか、人畜無害をアピールするとか、スキンシップを図るとか死んだふりするとか、そのような方もおられるかもしれません。
この場合、高い確率でゾンビにガブリとやられ、あの世で後悔することになるか、または生者の肉を求める側になることでしょう。
ゾンビ化願望のあるわたしとしては、「ゾンビの仲間入りをする」というコマンドもありだとは思いますが。
さて、「たたかう」コマンドを選択した場合、ゾンビ相手に素手では感染の危険があるので武器を装備しておきたいところですが、かといってヒノキの棒やこん棒などでは接近戦は避けられないのでやはり危険です。
とすると、頼りになるのは飛び道具。
映画の世界では当たり前に銃器で戦いますが、現実世界では入手は困難だし、仮に入手できたとしてもゾンビの頭に命中させるのは至難の業。
野球やゴルフのボールは簡単に入手できるから、コントロールに自信のある人はある程度戦えそうだけど、致命傷を与えることはできなさそう。
弓道をやっている人も弓矢が手元にあれば戦えそうですが、矢をセットしている隙を突かれる可能性大。
戦うっていっても、呪文や魔法が使えない一般人はなかなか厳しそうですね。
そうなると「にげる」コマンドのほうが現実的ですが、状況によっては逃げる余地はない可能性もあります。
例えばゾンビが大量発生し、前後左右どこを向いても逃げ場がないとか、家や交通機関等の狭い空間とか。
うーむ、ゾンビがはびこる世界で生き残るのは大変そうですね。
ならばわたしも、「たたかう」「にげる」どちらにも対応できるよう、せめて吹き矢とか投げ銭とかを練習しつつ、足腰の鍛錬と体力づくりに励みたいと思います。
まあ、めんどくさいので３日坊主になるのは間違いないでしょう。
それではそろそろ本題へまいりましょう。
今回ご紹介する映画の登場人物たちの選択は、果たして？
なお、ネタバレから逃げることはできないことをあらかじめお伝えてしておきます。
○アイ・オブ・ザ・デッド（カナダ・アメリカ）
出ました、ゾンビ映画定番の「〜オブ・ザ・デッド」タイトル作品。
「アイ」は「ＥＹＥ」、つまり目ですね。
直訳すると「死者の目」ということで、この映画はいわゆるＰＯＶ系ですが、ビデオ等で撮影した映像という設定ではなく、主人公の目線がそのまま映像となっております。
なので、生きている間はもちろん、終盤でゾンビ化した際にも主人公目線のままなので、このようなタイトルであるのもうなずけます。
ですが手ブレ感は通常のＰＯＶ方式となんら変わりはなく、５０分くらい鑑賞したところでゲロの予感がＭＡＸに達したため、残りは後日鑑賞しました。
主人公は主に「にげる」を選択、幸いにも雑魚ばかりだったため逃げまくっておりましたが、ついに逃げ切れなくなりゾンビ化、妻を喰らいます。
どうやら、政府が敵対国のテロリストの食糧を断ち切るための新型農薬を開発、大きな農場を所有する主人公が実験のターゲットとなった、ということのようです。
その後、証拠隠滅のために家ごと燃やされ、なぜか最後だけお友達目線に切り替わり終了。
○新感染 ファイナル・エクスプレス（韓国）
主人公はファンドマネージャーでバリバリの仕事人間、忙しさにかまけて家庭をおろそかにしたためか離婚していますが、どういうわけか幼い一人娘の親権はママではなくパパにあります。
娘の誕生日、プレゼントに「Ｗｉｉ」を買って帰宅した主人公でしたが、寝ずに待っていた娘は冷めた様子、それもそのはず、Ｗｉｉはすでに１台持っていました。
仕事上、株の運用などお手の物の主人公ですが、娘が保有するパパ株は暴落気味のようです。
ならばとパパ、他に欲しいものはあるかと聞いたところ、ママに会いたいから明日一人で会いに行く、と言われ、それは心配だ、と急遽仕事を休んで一緒に行くことに。
で翌朝、タイトルからすると日本でいう新幹線に近いものと思われる乗り物に乗り込みますが、この新幹線内でゾンビパニックに遭遇。
走行中の新幹線内という逃げ場のない状況が、過去に良作認定証を発行した名作、「デッド・フライト」を思わせます。
人々は「たたかう」と「にげる」を併用しつつ、途中で下車した駅では「にげる」に切り替えますが、街はすでにゾンビに占拠されており新幹線内に舞い戻る羽目に。
当初、娘と自分さえ助かればいいという自己チューだった主人公でしたが、娘にそのことを咎められ、そこからは娘だけでなく、車内で夫を失った妊婦さんも守りながらがんばります。
しかし主人公に輪をかけた超自己チュージジイのせいで最後には感染してしまい、二人を逃がした後、走行中の列車から身を投げるのでした。
なお、新幹線には試合に向かうハイスクール野球部員と女子マネージャーも乗車しておりましたが、彼らのうち、「わたしに好きと言われたら、自分の運命をありがたく受け入れなさいよ」と謎に自信過剰な発言をするイケてないマネージャーと、好きと言われた部員だけが終盤まで生き残ります。
しかしマネージャーは超自己チュージジイのせいでゾンビ化し部員をガブリ。
部員が運命をありがたく受け入れてくれたことを祈らずにはいられませんでした。
○デス・フロア（イタリア）
とあるビル内の会社に勤める主人公、エレベーター内で元不倫相手と相乗りしたのを幸い、関係修復を迫ろうとしますが、タマタマを捻られて逃げられてしまいます。
その直後、突然の停電でエレベーターが停止し、管理人や業者と連絡を取ろうとしますが、何かのっぴきならぬ事態が起きた様子で対応してもらえません。
扉をこじ開けるようとするも、頭が入るか入らないかくらいしか開きませんでしたが、幸いにもどこかのフロアに差し掛かったところだったようで、目線の高さには床があります。
そこで助けを呼びますが、そこには叫び声とともに逃げる人たちが。
その中に元不倫相手もいましたが、何者かに捕まって引きずって行かれます。
すると、突然ゾンビ２体が現れ、エレベーター内に手を伸ばしてきました。
幸い、扉がそれ以上開かないため中には入ってこず、通りがかった生存者にターゲット変更でとりあえず一息ついた主人公、妻に電話して話をしていたところ、家にゾンビが侵入してきたらしく電話が不通に。
そのうちにエレベーター前にやって来た一人の警察官が、無線で連絡を取りながら屋上の電源復旧を試みますが、ゾンビにやられた様子。
絶望する主人公でしたが、警察官は生きておりエレベーターの上から中に入ってきました。
しかし電源復旧は失敗したうえにゾンビに噛まれており、俺がゾンビになったら撃て、と渡された銃でゾンビ化した警察官を射殺。
そこへ妻から電話があり、家の外に逃げたところを助けられ、ゾンビも制圧されているとのこと。
扉につっかえていたものを何とか取り除き脱出に成功した主人公、遭遇したゾンビは這いずりゾンビ一匹のみですが、街中には生存者もいません。
さまよっていたところ、倒れていたゾンビがむっくり起き上がり襲ってきますが、監視していたスナイパーが射殺、主人公が必死に生存者であることをアピールしたところで「ｔｈｅ ｅｎｄ？」と思わせぶりに終了しました。
扉が開かないエレベーター内という超閉鎖空間を利用したゾンビ映画であるがゆえに、「たたかう」も「にげる」も困難な状況に置かれるというお話でした。
○ゾンビマックス！ 怒りのデス・ゾンビ（オーストラリア）
こちらは「たたかう」がメインの映画。
武器だけでなく、アーマーやらヘルメットやら、偽ケンシロウの正体であるジャギのような出で立ちで完全武装した男たち。
この世界ではガソリンなどの燃料が役に立たなくなっているのですが、なんと、ゾンビが吐く息を燃焼させると車の燃料として使用できることを発見し、補強した車に乗ってゾンビどもを撃退しつつ、軍に捕らわれた主人公の妹を助けに行きます。
この妹はマッド・サイエンティストにより人体実験の被験者となっているのですが、その結果、思いがけずゾンビを意のままに操るという超能力が発現。
助けられた妹は兄とその仲間を助けるために能力を活用し、軍の悪者どもをやっつけるのでした。
武器・防具だけでなく、超能力やゾンビのエネルギー活用など、なんでもありのおバカ映画ですが、まあまあ楽しめました。
というわけで、ゾンビ映画特集はこれにて終了です。
次回から、２回にわたる香港その他中華圏映画特集をお届けいたします。
ログインしてコメントを確認・投稿する