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2019年09月15日23:44

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今期ドラマ二本終了「あなたの番です」&「セミオトコ」

今期のテレビドラマ二本の感想文です。

まずは、日テレのドラマ「あなたの番です」。

4月スタートですから、シーズン1、2と連続放映で5か月という長いドラマでした。しかしこれ、どう見ても考えてもB級ドラマでしたよね。

とあるマンション内で起こった交換殺人という設定もそうですが、色々な設定、展開が、ミステリーとしてはリアリティに欠け、深刻なドラマ展開なのにもかかわらず、その中に恋愛や不倫、ストーカーやギャグ的な要素も多く、どこか娯楽もの的な明るさがあり、まあ考え様によっては、連続殺人事件という重い話であるだけに、この明るさが、重苦しい雰囲気を拭い去ってくれているのかも知れないが、また、ラストのどんでん返しにしても、ミステリーにはお決まりの、もっとも犯人から遠いと思って誰もが疑わない人物が犯人だったというのもお約束ですが、まあ、まさか、主人公と一緒に犯人探しをしていた、あの、清純で大人しい、蚊も殺せないような華奢な黒島ちゃんだったというのは、ちょっと無理があり、さすがにやり過ぎであり、禁じ手であり、馬鹿馬鹿しさと紙一重なのだが、まあ、それやこれや、やはりB級感満載ではあるのだが、しかし、ここ数年のミステリーテレビドラマの中では秀逸で、非常に面白く、私の中でかなり高得点だったのではある。

だがしかし、一体、何故このB級ミステリーがそんなに面白かったかというと、これが実は自分でも分からない。

謎また謎に満ちていて、マンションの住人全体が登場人物であり、誰が犯人である可能性もある(主人公を除いて)ということと、それぞれの住人が個性に富んでいて魅力があること、そして、多くの住人が何かしら秘密を持っている、というところが、「知りたい!」という観る者の好奇心を刺激する、そういう意味でミステリーとしてのエンターテインメント性に優れた、ツボを押さえた脚本であったのかも知れないです。

この5か月間、楽しませていただいて、ありがとうございました。

ところで、蚊も殺せなそうな華奢な黒島ちゃん演じる女優、西野七瀬さんって、元乃木坂46のメンバーだったんですね。最終回の直前に出てたバラエティ番組(「しゃべくり007」)を観て初めて知りましたが、かわいいですね。好きになりました。典型的な美少女じゃないですが、個性的な顔ですね。

続いて、テレ朝の「セミオトコ」。

脚本が岡田惠和さんですが、「イグナアの娘」を書いた脚本家さんですよね。

「イグアナ」では、イグアナの母と人間の子(人間とのハーフだった?)の母と子の愛ということで、今回の昆虫と人間の愛と、どこか通ずるテーマがあるような。

しかし、あのラストはいただけないなと…。6年後に、死んだセミオがまた帰って来るんです。6年というのは、土の中で幼虫〜蛹として生きている期間ということですね。まあ、しかしまた7日で死んじゃうわけですが。

死別は二度と会えないから死別なんで、そこが悲しいところで、悲劇はそれでこそ美しいんで、生き返るというのは、確かに観る者は救われるんですが、他方でがっかりするのは何故なのかな?「悲しい方がいい」というのも変な話で…。

ちなみに、高橋由美子&武田真治主演の「南くんの恋人」も同じ岡田惠和さん脚本なんですが、高橋由美子演じるちよみちゃんが死んじゃったあと、翌年に放映された番外編で、生き返って南くんのところへ帰って来るんですよ。そのときも、「ええ〜っ。」とがっかりした憶えがあります。あれも確か一週間限定の帰還で、また死んじゃうだったと記憶してますが、その一週間だけの再会というのも、喜んだもつかの間、また再び一週間後に別れが来るというのは、南くんの心中を考えると、「却って残酷だよな、二度までも死に別れるなんて…。」と思い、複雑な思いでした。

まあ、この脚本家さんは、死んだ人ともう一度会いたい…、でも、現実には不可能なので、せめてフィクションの中でだけでも死別の悲しみから人を救いたいという思いのある人なんだろうな。

それについては賛否両論分れるでしょうね。

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