実はあまり優先順位は高くない映画だったけど、何やら面白いとの評判がチラホラ聞こえてきた。ならば行ってみようかということで、会員デイ(火木は1,100円)の会社帰りにお一人様で鑑賞
************** 重要部分ネタバレなし **************
うちの技術で、マジンガーZの格納庫を作っちゃおう!」上司のアサガワ(小木博明)にムチャ振りされた広報部のドイ(高杉真宙)たち。ミッションは、"実際には作らない"が、設計図を出し、工期を立て、見積もり書を完成させ、実物を作るのと全く同じように取り組むこと。アニメ世界のあいまいで辻褄の合わない設定に翻弄されながらも、彼らは技術の底力を駆使して無謀なプロジェクトに立ち向かう!
2003年、バブル崩壊後の建設業界。マジンガーZの格納庫の建設設計に挑んだ建設会社の実話をもとにした物語とのこと。建設土木業ってどんなことをしているの?というお仕事ものとしても新鮮な題材でとても面白い
アサガワに乗せられた広報部の面々が徐々にこのバカバカしくも壮大なミッションに本気になっていくにつれて、観客もどんどん惹き込まれていく上手い脚本で素直に楽しめた
実在の前田建設工業のHPにももちろんファンタジー営業部のページがあって、いくつものプロジェクトが掲載されている。自社の技術力のアピールや興味を持ってもらうための広報活動にここまで情熱を費やすのもすごいなと思う。この映画の撮影日記もあったので、ぜひ時間のある時に見てみたい。
出演は、高杉真宙 上地雄輔 岸井ゆきの 本多力 町田啓太 山田純大 鈴木拓 水上剣星 高橋努 濱田マリ 鶴見辰吾 六角精児 小木博明 永井豪といった面々。いい味キャラが多数出てきて飽きさせない。無責任上司のアサガワ役の小木さんが最高のハマりっぷりで助演男優賞あげたい
土質屋の町田さんもイケメンをもっさりヘアで隠して、土のことを話し出したら延々止まらないオタクっぷりがよかった
ヨーロッパ企画の上田誠さんの脚本
だけあって、セリフ回しも面白くコメディとしても上質。最初は強引な展開とマニアックな内容に楽しめるかなぁなんて思っていたのに、気付いたら広報部のメンバーと一緒に夢中になっていた。
地味な掘削作業の大変さと意外なお金の掛かりどころが知れたり、ダムの内部に行ったりと普段全く縁のない業界のあれこれを垣間見られるのも楽しいポイント。全体に声がデカくてクドめの演技、ガンガン流れるBGMなど、ノリが合わない人もいるかもしれないけれど、私は観てよかったと思う
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