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2020年03月30日22:31

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サンセット

明日の東洋館のスペシャル寄席は中止になった。
残念だけど、こういう緊急事態だからしょうがない。
今日の広小路亭「しのばず寄席」は開催された。
お客様は8名。
そのうちのお一人から、前日に「明日の寄席、こんな毎日だから、ラジオ体操とかちまちまと盛りだくさんではなく、胸が空くような大曲の指揮者をお願いします」とリクエストをいただいていた。
なので、指揮者4人を一人ずつしっかりやった。
御礼にお花をいただいた。

今日、家を出る前に志村けんさんの訃報を知った。
なんか、寄席にいるときも行きかえりも今も力が抜けてしまっている。
ぼくは、志村さんが1974年4月にドリフターズに加わって以来、すっと見続けている世代。
学生時代、土曜日の午後8時といえば、大好きな全日本プロレスが読売テレビでやっている裏で、ドリフの「8時だョ!全員集合」がお笑い番組の王道としてその時間帯を占拠していた。
なんで、馬場にぶつけるんや! 
でもじつはぼくも、「全員集合」はよく見ていた。
コント55号より、ひょうきん族より、しっかり作りこんだドリフの生中継舞台。
いかりや長介さんはアドリブを許さない。回り舞台もエロエロも間も計算され尽くし、リハを繰り返し練り上げたドリフのコント。

志村けんさんとドリフには、音楽の匂いがする。
お笑いを見ているのに、なぜか心地よい音楽に満たされている不思議な感覚。
志村さんの音楽センスが如実に見えるCMがある。
キリンビール「氷結」のCMで華麗な津軽三味線を披露している。

毎年春になると上野を中心に「東京のオペラの森」という音楽祭が、小澤征爾さんが音楽監督で一か月開催される。
ここでは年ごとにテーマの作曲家が変わるのだか、ぼくはその作曲家に扮して音楽祭を盛り上げる仕事をしばらくいただいていた。
東京文化会館で「子供のためのオペラ鑑賞会」では、2500人の招待された子供中心のお客さん相手におもしろ解説をした。
どんな解説をやったか。必ず入れるネタに、
「指揮者の小澤征爾さんは、ウィーンというところで活躍しているのじゃ。いいか、ウィーンだぞ。アィーンとなったら志村けんになっちまうからな」
解説を終えて舞台裏に戻ったら、演出家や外国人の歌手の方々にもすごく受けていたようで、それからはぼくを見るなり、アィーンとやってくる。
ぼくのお笑いの太陽が、コロナに包まれ沈んでしまった。




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