Extra Virgin Olive Oil のスノードーム

スーパーマーケットのレジで働いている。毎日毎日いろんな食材がレジカゴに入って来て、そして、買われて行く。食材に何か問題があれば、クレームされる。

Extra Virgin Olive Oil のクレームに、白い沈殿物がある。オイル特有の結晶化。
クレームして来た男性客は、結局、返品・返金を希望した。得体の知れないモノへの不安からだろうが、販売する側としては理不尽な申し出だ。だが、未開封だし、購入時レシートもあるし、という事で希望に沿って返品・返金対応をした。

そのオイルが売れなさ過ぎて、結局賞味期限切れとなり、店頭陳列からバックに引かれて行き、いわゆるフードロスとなって行く。それも大量に。

で、ここから先は我々従業員向けに「10均ショップ」と銘打って1個10円で買えるようになる。私の勤務先での特殊事情。これが、いいかわるいかはわからない。単にもったいなくて仕方がない、ってところから自然発生的にスタートしたんだと思う。ココに書いた事によって、問題視される事もあるかも知れないが、「消費期限」とは違って「賞味期限」は食するには全く問題ないから、ゴミとして廃棄するよりは「もったいない活用」した方がいい、という管理者の判断らしい。

今回のフードロス「Extra Virgin Olive Oil」を1個10円で買って帰った。3日経過後、スノードーム的結晶は、人間が快適に過ごせる室温で透明なオイルに戻った。

透明化した　Extra Virgin Olive Oil が今、目の前にある。多分、普段使いのオイルとして使える。生産国はチュニジアだと書いてある。どんな国なんだろう。オリーブを育てた人が居て、オイルに加工した人が居て、日本に向けて輸送した人が居て、と、いろんな人を想像してみながら美味しく味わってみたいと思っている。