今しがた録画してあった「偉人たちの健康診断 明智光秀 本能寺の変”敵は腸にあり！”」を見ていましたしがたが、なかなか興味深いお話しでした。
歴史上の人物の資料から健康状態を診断して、そこから歴史の隠れた真実に迫ろうと言う企画番組です。
本能寺の変を遡る事、６年前に明智光秀は風痢と呼ばれる難病で４か月間、生死の境をさまよった事があるそうです。
東洋医学の専門家に尋ねたところ、この病気はウイルスによる感染症で、ノロウイルスのような腸を患う病気だそうで、このウイルスが元で蛋白質に異常を発し、６年後に「レビー小体型認知症」を発症していたのではないかという推論を導き出しています。
その症状として挙げられた３つの出来事を書きに列記します。
�／�長の命で徳川家康の饗応役となった光秀は京や堺から珍味を取り寄せて、豪華な料理を用意しますが、信長に魚が腐っていることを私的されたものの、光秀にはその臭いが分からなかった
�∧僂魑�こす５日ほど前に愛宕神社で３度おみくじを引いていた
�８�秀が笹ちまきを、普通は笹を向いて食べるはずが笹ごと食べてしまった
3つの症状を医学者が検討したところ、魚の腐乱臭に気付かなかったのはレビー小体型認知症の症状の1つである臭覚異常を発症していた。
３度おみくじを引いたのは、3つのおみくじを置いて選ぼうとしたおみくじとは違うものを取ってしまった。
これは視空間認知症という症状で、目に入ってくる映像を頭が認識できなくなる症状だそうです。
笹ちまきを笹ごと食べてしまったのは笹の剥き方が分からなくなってしまった為、仕方なく笹ごと食べたと推測しています。
そして、犯罪心理学者による推論によると、光秀は信長から備中で毛利と対陣している秀吉への援軍を命じられ、渋々ながらその命令を実行しようと出陣したものの、播磨へ向かう道と京へ向かう道の分岐点にあたる沓掛といところで休息中に、これまで我慢しながら信長の意に沿うよう行動してきた過剰適応から怒りを生じて衝動的に信長襲撃に向かったと推察しています。
また、暗闇での行軍が怒りに拍車をかけたのではないかとも分析しています。
出演者の本郷先生以下、皆なるほどと頷いていまして、光秀の健康状態が本能寺の変を引き起こしたのではないかという内容でしたが、よくよく考えてみると、そもそも愛宕神社でおみくじを引いたのが何の為だったのかという疑問が残ります。
行軍中で衝動的に起こしたのであれば、おみくじを引いたのと本能寺の変との関連性はなくなり、光秀は一体何の為におみくじを引いたのかが分りません。
もう１つは事件の前に光秀は茶会を開いて、その席で読んだ連歌で天下を取ろうとしているのではないかと匂わせる有名な歌を詠んでいます。
番組では取り上げられませんでしたが、連歌の件は犯罪心理学者の説が腑に落ちないところがあります。
いま1つは沓掛から本能寺までは凡そ２１ｋｍあるそうで、夜道の為３ｋｍ／ｈで行軍したとすると７時間ほどで到着するのですが、光秀軍は１０時間ほどかかっていて、３時間の空白があったのではと指摘しています。
光秀はその３時間の間に謀反を決断したのではないかと推測しているのですが、光秀の軍勢は１万３千ほどであり、先頭から最後尾までが目的地に到着するには２列渋滞で１ｍ間隔で進んだとして（騎馬武者はもっと開けなければいけません）６．５ｋｍの長陣となるため３時間ぐらい費やしたとしても不思議ではなく、空白時間があったという説は覆るのではないかと思います。
光秀が病気であったという説は頷ける内容でしたが、本能寺の変の真相には未だ辿り着いていないように思います。
今もって謎の事件ですね。
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