小学37年生　　327

とある雨の月曜日
出社しようと靴を履いたら
玄関に私の傘が無かった
あるのは小学1年生の
息子の傘ばかり


職場に傘を置いて来てしまったから
息子の傘を借りるしかなく
1番汚い傘を借りて出かけた


私の住む街は田舎なので
あんまり誰にもすれ違わない
40過ぎたおじさんが
真っ黄色の小学生の傘さして
最寄りの駅まで
徒歩１０分


最近の子供の傘は
昔に比べるとちょっと大きい
リュックサックは
結構ずぶ濡れだけれど
猫背のおじさんが
駅に辿り着くまでは大丈夫でした


小学校を卒業して
早30年経ちましたが
息子の傘さして通勤路を行くと
未だに卒業出来ていなかったら
小学37年生なんだよと
真っ黄色の傘が
教えてくれました