博多

博多に、新幹線で行った。

東京から西に、電車で行った事がなくてどんな風になってるか知りたかったのと、
一人で新幹線に乗るっていうことをした事がなかったのと、
前から一度、この人には一度会ってみたいと思っていた占い師さんの予約が、一ヶ月待ってようやく取れた。
バックパック一つだけ背負って、旅慣れた最軽量の荷物。
国内はいい。なんたって、日本語通じるからね。

昨年の１１月くらいからいろんな事が変化して、私はその変化についていけなくなった。

薬が減って、全然眠れなくなった。
眠れなくなって、車が運転できなくなって、
退職と、異動の話が出た矢先に大学教員に戻る事になった。

月の後半にどんと食欲が落ちて、一食分が全然食べられなくなった。
リンゴなんか、めったに食べないのだけど、
お腹が膨れるからと、今年の冬のくだものはみかんではなくリンゴにして、
リンゴだけおいしく食べられたもんだから、リンゴばかり食べていたら、
あんなに落ちなかった体重が、トータル６kg、どんと落ちた。

眠れないことは、セロトニンが出てない事が原因だと思っていたけれど、
そうではなくて、センセイに治療してもらった日だけがものすごく眠れてて、
オキシトシンがたぶん大量に出てるのをうすうすわかっていながらも、
私はその事に目をつぶりつづけてきた。
体温の伝わり方が、全く違った。
治療中にだんだん、センセイの感情やコンディションが分かるようになってしまって、はたと考えてしまったのだ。
いやいやうりこちゃん待って、相手14歳下ですよ。あんたがセンセイの歳の時にアンタ、14歳下振ったでしょ？？
だからダメ！！
思っちゃいけないから、感情を閉じていた。

大学に戻るために、自分のやってきたことをひとつひとつ振り返る作業をして。
去年やっと、彼らのことをすべて清算しきったことも、
ここにきてどんな意味があって、
センセイに会ったことをどうやって受け止めたらいいのか、
道筋をみてもらうために、占い師さんに会ってきた。

人生には、ざっくりした台本があるんだと言う。
その時その時の登場人物が自分の人生に、何かしらの意味を成している。
今回、大学に戻るための振り返りの作業をしていったら、
きっとそうなんだろうなぁとなんとなく、自分でも意味について思っていた。

清算した彼らはきっと、すっぱり今までの縁を断ち切るため。
自分の今までのクセを清算して、新しく誰かを愛する練習するため。
そうして現れたセンセイは、
おおよそ今までの自分では好きになりそうにないタイプなんだけど、あざとさや計算高さがない、無茶する男の子をそのまま大きくしたような、とても純粋で繊細な心の人だった。

占い師さんは
「彼が出てきたのは、あなたが彼みたいになりたいから。
そうしてもうあなたは修行が終わって今度は、
自分に課された役割を全うしなければいけない転機にきた。
もう修行はしなくていいんだよ。これからの人生は今までみたいにつらくないから。
それよりもあなたは、今まで自分がやってきたことを発信して、自分が助けようとしてきたことに尽力すること。それがあなたの役割だから。」と
帰り際もなかなか帰してくれなくて、半ば訴えるように私に言い続けた。
「はっちゃけること。常識を壊すこと。自分自身を貫くこと。平野レミ力をつけてね」

彼とはうまくいくか行かないかは別にして、無駄だと思うことも彼とやりなさい。
ただねぇ・・彼の家庭に入るのは、ぼくが親だったらやめなさいって言うかな。
この人うちに帰って居たら、たぶんあなた「めんどくさい！！」ってなるよ笑

臨床も、あと2日。
違う方向に動いていこうとしてる、このニュートラルな時期。
あと2日の臨床も、春までのこの宙ぶらりんな時期も。春からの新しい人生も。
自分らしさってなんなのか考えて、楽しもう。
博多に行って、本当によかった。