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2016年02月26日19:06

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うむ、やっぱりこの記事はおかしい。事実誤認がある。

■【関西の議論】これはタタリか、市職員が事故・病気・汚職逮捕…信長由来「落ち武者の墓」の再開発で住民と対立の末
(産経新聞 - 02月26日 11:48)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=3&from=diary&id=3870497

つぶやきでもポイントを述べましたが、改めて以下に記します。
・長島一向一揆の話なのに、桑名駅西の矢田城近くの「落ち武者の墓」を話題にしているのがピンとこなかった。これがこの記事に疑問を抱いたきっかけ。(矢田城跡は昨年訪問したことがあるので、位置関係は十分把握しています。)
・各種資料を見る限りでは、矢田城は地元豪族の城だったのが信長の永禄の伊勢侵攻で落城し、その後の長島一向一揆攻めでは「信長側の最前線基地」となったとある。一揆側の拠点になった記述はなく、この点に関しても記事は間違っている。
・記事における地元民の話はあくまでも「信長に抵抗して討たれた武者の墓」であり、一向一揆門徒のものとは言っていない。これは読者に大いに誤解を与えるものである。
・信長に抵抗した人物であるならば、各種資料と照合すると一向一揆の前の永禄の侵攻で死んだ者の墓と考えるのが自然である。

これは産経新聞が、昔の「落ち武者の墓」が再開発されているという話と、桑名市の職員の身に起こった出来事を結びつけたいがために、単なる落ち武者の墓という言い方ではインパクトに欠けるため、長島一向一揆の話を無理にねじ込み、「仏罰」だの「たたり」だのと言って読者に興味を引かせている、としか思えないのです。

勿論、昔の遺跡(相当のもの)をその価値を考えずに勝手に開発してよい、というわけではありませんがね。
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