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2019年03月20日19:53

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宇宙開発の状況

我が日本は「はやぶさ2」によって小惑星「リュウグウ」を検査し、そこに水が存在する可能性を示しました。
今後人工クレーターの作成と、その内部土壌を持ち帰ることが出来れば、さらに水の存在が正確に判ってくるでしょう。

もし水が地球だけでなく各惑星に一般的に存在するとしたら、今後の宇宙開発で人間が行く場合にかなり有利になると思われます。

また、アメリカの小惑星探査機・オシリス・レックスからの報告では小惑星ベンヌの表面から岩石とみられるかけらが噴き飛ぶ珍しい現象を観測したと発表しました。
まだ理由は解っておりませんが、多くのかけらはそのまま小惑星から遠ざかりますが、一部は衛星のように上空を周回して落下し、表面に戻っていたそうです。
もしかしたら重力が変動してこのような現象が起きているのかも知れません。重力の謎に迫るILCの開発によって、このような現象が起きうることが示されると良いですね。

リュウグウではまだこのような現象は見つかっておりませんが、人工クレーターを作るときに面白い現象がみられるかも知れません。

これらの発見は、人間が宇宙に進出した時にこれらの現象がどのような効果をもたらすか、その情報としての価値になります。
そして有人飛行に向けての開発が再び注目されるようになってきました。

2004年にスペースシャトルが最後の飛行を終えて、その後のISSへの往復はロシアのソユーズ宇宙船にゆだねられてきました。
アメリカは国家プロジェクトの時代は終わったことを宣言し、以降は民間企業にその有人飛行の開発を任せてきたわけです。

ソユーズ宇宙船はスペースシャトルに比べて圧倒的に安かったために、アメリカの民間宇宙船は苦戦を強いられます。
NASAは2つの民間企業・ボーイング社とスペースX社に開発を依頼し、2014年から正式に開発がスタートしております。

そして現在、安さを誇ったソユーズが次第に値上がりを始めたのです。2006年には飛行士1人当たりの往復運賃は2130万ドルでした。
しかし2018年にはその価格が8190万ドルと約4倍になってきました。独占すれば高くなることは当たり前です。しかもロシアは現在、エネルギー資源を除くと軍事と宇宙船しか売るものが無い状態ですからね。

これはアメリカの民間企業にとってはチャンスとなります。
スペースX社の「クールドラゴン」が3月8日に無人試験飛行に成功しました。つまりISSへ行って、無事に戻ってきたのです。
地球への帰還はパラシュートによる大西洋上への着水ですが、これは最もコストが安く済む帰還の方法のようです。
スペースシャトルのように滑走して帰還するカッコ良さはありませんけど・・・

今回の試験飛行ではダミーの人形が乗せられ、そこに付けられたセンサーからの情報で有人飛行が可能かどうかを判断するようです。
そして可能であれば今年7月に2人の飛行士を乗せ有人試験飛行を実施。8月にも本格飛行を始める予定だそうです。

一方のボーイング社は「スターライナー」という宇宙船を4月にも無人試験飛行をする予定で、その後有人試験飛行を8月にも行う予定だそうです。

いずれにせよこの開発は、宇宙船の運賃を如何に安くするかが競われているわけで(もちろん安全の方が優先しますが)、ソユーズの8190万ドルの運賃をどこまで下げられるかに掛かっているようです。

火星への有人飛行が期待されていますが、その前にISS上からの長距離宇宙船の発射に向けての開発が必要になるのではないでしょうか。

いずれにせよ、人類の新しい市場が出来てきたようです。ISSからさらに高度の高い宇宙ステーションの構築も必要になってくるでしょうし、月表面へのステーションの設置も必要になるでしょう。それから火星への侵攻が始まります。

我々人類は生活の為の必需品を合理化して作ってきました。合理化とは生産性の向上であり、それによって我々の人生の時間を空けることです。そしてその空いた時間をどのように使うかが「働き方改革」であるべきです。
しかし現在は合理化の結果「働き場所」が無くなり貧富差が広がっています。もう工場はロボット化された製造ラインが人間を必要としなくなり、軍隊も無人機の活躍で兵隊は不要になりそうな勢いです。

おそらく「宇宙」は新しい労働市場に育っていくでしょう。こちらの方はロボットが先行し、その後に人間が進出するという手順になっているようですからね。
その為の最初のステップが宇宙船による運賃の低価格化が必要なのです。今後の展開が楽しみですね。
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