五輪雑感。28日まで

アスリートは素晴らしいと感じる事も多いが、それを率直に称えられなくした人達には(IOCに組織委員会、そして菅政権に小池都知事)やはり怒りがこみ上げる。
弁当の大量廃棄も露呈し、この人達の無責任さや無能さに加え、実務担当者の無責任さ安易さにも腹が立つ。
聖火最終ランナーの大阪なおみ選手が敗退したが、何故最終ランナーが、過去の大会ではレジェンドが起用されたのか、それを深く考え無いからこのような事になる。現役選手では過度のプレッシャーになるだけで無く、敗退した場合には、シンボルが消える感じがするからだろう。そんな事も考えずに、今現在の人気だけで選考したのが丸わかりだ。大阪なおみ選手は、鬱を公言していたし、メンタル面では不安があるのは判っていた話で、会見拒否問題の時には私も批判したが、鬱の公表も後出しじゃん拳の後味の悪さが有った。今回の敗退の後も、会見をしないで一旦は会場を後にし、戻って会見をしたと報じられたが、悪く勘繰れば、鬱を理由にした我が儘のようにも受け取れる。これは鬱で悩んでいる方達にも良い影響は与えないし、負ける可能性や会見に対する懸念を考えたら、明らかな選考ミスだと言えるだろう。
このような批判を浴びる状況に、選手を追い込んだ選考者には、呆れるだけでなく、大阪なおみ選手や鬱の人達に合わせて謝罪して欲しい。

私は五輪よりも野球の大谷翔平選手を推しているが、その理由は、彼が純粋な野球小僧に見えるからだ。
打って走って投げて、大リーグの舞台で楽しんでプレーをしているからだが、しかも彼は、プレーの合間にしっかりゴミ拾いもしている。余りにも良い人過ぎる気もするが、彼は一切が明るく爽やかで楽しい。

競技として純粋に見れば、卓球の水谷伊藤ペアの金メタルは、同じ磐田市出身者として嬉しい。が、昔は豊田村で別な自治体だった。ただ、水谷選手は、ラケットの不正問題に長く取り組んで来た。
本当に勇気のあるアスリートだと改めて伝えたい。
ソフトボールも体操も、卓球も全て、互いをリスペクトする選手同士の戦いは美しい。
サッカーやバスケット等々もそうだし、柔道も武道家として、立派な立ち居振舞いが嬉しいし、新競技のサーフィンやスケボーにバドミントンも素晴らしいし、競泳の大橋選手の二冠も、力を出しきろうとする姿は魅力的だ。

ただし、マスコミの放送の偏りには違和感が有るのも事実で、自転車のロードレースなどは世界的に盛んなスポーツであり、富士山の麓を走る絶好のロケーションなのに、地上波の放送は確認が出来ないのも、納得出来ない事だし、マイナー競技に光を当てる役目を果たしていない。
開催をごり押ししたバッハ会長らIOCの拝金体質も、口先で平等と唱える暇が有るならば、しっかりとマスコミに対して、コロナ禍の中で無理やり強行した五輪なのだから、尚更ながら、マイナー競技への放送枠の割り振りも要望するべきだし、マスコミも考えるべきだと思う。
その為の公共放送ではないのかNHKさん！

不手際と、利権の臭いだけが目立つ印象が、より強くなる今回の五輪。
コロナの感染は拡大する一方で、緊急事態宣言などはダブルスタンダードでグズグズ。
こんなに複雑で矛盾した感情にした菅政権に組織委員会、都知事の罪は重い。
暑さの問題もあり、競技者に熱中症患者も出たとの事。死亡者が出ない事を祈りたい気持ちだ。

無責任からくる食糧廃棄問題は、せめて司法の場に持ち込みたい。それを強く感じている夏です。