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2020年11月09日23:45

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外交交渉は商取引の交渉と同じなのです。

外交交渉は難しいと普通は考えています。しかし、それを商取引における駆け引きだと考えたらどうでしょうか。

トランプ大統領は、高圧的な態度と騒がしいツイッターなどで人気が無いようです。
そのトランプ大統領の手法を商取引として考えてみます。
トランプ大統領は、50円が妥当だと考えた場合に、最初は過大に150円とか200円と言うタイプだと思います。
そして値段が50円に近くなると、互いに妥当性を主張して決めるのだと考えます。
北朝鮮の金正恩氏は、トランプ大統領との交渉の中で、それを痛感し、信頼したのではないでしょうか。

トランプ大統領と同じ売り方をした人物を、私達は知っています。それは『フーテンの寅さん』のタンカ売です。
寅さんは、その話術と自然で優しい人間性で、少しも下品さやイヤらしさはありませんが、そこがトランプ大統領との違いだと思います。が、熱狂的な支持者達は、本音である50円は変えないトランプ大統領を、私達が寅さんのタンカ売を支持したように、理解して信頼しているのかも知れません。

職種によって変わるかと思いますが、日本の通常の取引ですと、50円なら60円くらいから交渉を開始するかと思います。それは日本には、商道徳という感覚があり、これをトランプ流で行なうと、悪くすれば、ボルとか吹っ掛けられと言われてしまいますから、トランプ流は、値札の無い商品に限定されるわけです。だからトランプさんは人気が無いのでしょう。
しかし、自分が無理筋だなと考えている場合は、吠えはしてもあっさり引っ込めます。
良い例がメキシコ国境の壁問題で、言ったけどダメだったぜ。という感じが、少しホラ吹きだけどやる時はやる人間だとして、熱い支持を集めたのだと思います。

商取引の相手と、経済力や必要性の差が大きな場合、最初は相手に有利に見える態度をとり、契約寸前にちゃぶ台返しをする事があります。
この場合は、相手が引けない状況になっていますから、泣く泣く55円でも60円でも契約をします。
これは悪どい方法ですが、この場合の相手は、汚いと思いながらも諦めます。
私は特に、オバマ大統領にそんな感じを持ちました。
広島訪問など、相手が喜ぶ事は沢山しますが、実際には何もしない。何も動かないのです。確かにちゃぶ台返しはしませんでしたが、私はこれはアメリカ民主党のお家芸だと考えています。
私の考えるリベラルとは、弱者にもしっかり手を差し伸べる優しさがある存在です。
しかし、アメリカ民主党は、新自由主義の本家本元ではないのか?
私はその疑問を捨てる事は出来ません。

バイデン氏の人格は、新自由主義者とは異なるかとは思いますが、今回の大統領選挙の民主党内の選挙では、期待されて登場した人物ではありません。
有力候補が身を引いたりした事で、大統領候補に押し出された形です。私は、この事実を考えた時に、アメリカ民主党の総意、大統領奪還への戦略を強く感じるのです。
勿論、戦略は有って当たり前ですが、トランプ大統領の支持層とは違う印象のバイデン氏を選んだ気がします。
紳士的な雰囲気と、新自由主義者感の少ない語り口が、今回の結果に繋がった。そう考えています。

とすると、バイデン氏よりもアメリカ民主党の政策こそが最優先されると判断します。
日本には、新たなTPPに準ずる協定を求めて来ると思います。後は新型戦闘機の選定にも絡んで来るでしょう。
他にも、新たな問題提起もあると思います。また、民主党政権を見据えて、株価は急上昇を始めています。
株価や商品先物取引で、禿鷹ファンドの活動が活発化すると思います。
私は『巧言令色少なし仁』を民主党に、『強面だが決断力があり、仲間意識がある。』のが共和党だと考えているのです。
ロシア疑惑は有りましたが、中国封じ込めの仲間だとトランプ大統領が考えていた。としたら、ロシアには余り高圧的では無かったのも理解できます。

値段を決める為には、その商品の価値を正確に判断する必要があります。が、その為には広範囲の正確な情報が必要になります。
が、日本の外務省は、この部分の情報収集能力と判断能力に欠けると思います。
外交官の仕事とは、単に外交儀礼のやり取りだけではありませんし、相手の意図・真意を探り出し、落とし所を判断する事も必要なのです。
特に相手がアメリカ民主党という事になると、甘い言葉を鵜呑みにする事は危険です。
古い話ですが、ハルノートを受け取った後の、アメリカ大使館の緊張感の無さは、開戦前日に送別会をしていて、その為に出勤が遅れ、開戦の通告が遅れた事実でも明らかです。大使館は、ハルノートの重大さを理解して居なかったのです。
開戦の通告だから、アメリカ人タイピストを使えず、その為に文書作成が間に合わす、開戦の通告が遅れたという話は、飲み過ぎを隠蔽するために作り上げた嘘。

外務省は、もっと問題意識を持って、国の為に働いて欲しいと心から願います。
相手国の言い分をそのまま主張する事で、相手国の代理人と言われるのは、外交官として、また、外務省全体として恥だと考えて下さい。

日本の外務省はこの程度の情報収集能力ですし、日本は商道徳の影響もありますから、ブラフを発する事もありません。だから日本は、外交下手だと言われるのです。
こちらが正しいと思う事ならば、もっと声高に主張しても良いですし、席を立つ事も時には必要なのです。

相手に迎合する事の損失は、従軍慰安婦問題の河野談話でコリゴリです。
外務省は、政治家に本当の意味で信頼出来る人物が居ないのですから、せめての罪滅ぼしに、本来の仕事を真剣にして下さい。

戦争学を学んでいたら、普仏戦争の開戦が、1本の電報で決まった話が出てきます。
また、勝利の後に、考えられないほど寛大な講和条件を出し、恨みをのこさなかった話も出てきます。
これは鉄血宰相と言われたドイツのビスマルクの逸話ですが、日本の外交もせめてビスマルクの1割の成果を上げてくれる事を祈ります。
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