優駿牝馬(オークス)
コロナ禍の中、今年は無観客でオークスが開催されることになりました。
今年の牝馬クラシックを見てみると、例年、牝馬クラシックを席巻する最強ノーザンファーム軍団の成績が思わしくありません。
桜花賞では日高の長谷川牧場が生産したデアリングタクトが勝ち、オークスの前哨戦になるフローラSではウインマリリン、忘れな草賞ではウインマイティーと2頭のコスモビューファームの生産馬に獲られてしまいました。
ノーザンファームがイマイチのオークスは荒れる可能性があります。
1番人気のデアリングタクトは3戦無敗の桜花賞馬になったことだけでも歴史的偉業でしたが、もし、無敗で桜花賞、オークスと2冠を制すれば63年ぶりの大偉業となります。
「見えない法則」的に考えれば、現代競馬では起こりえないことです。
私たちは過去に多くの化け物と称される牝馬を見てきましたが、デアリングタクトがその馬たちを超えることができるかどうか?そんな挑戦です。
しかし、良馬場のエルフィンSで見せた大外一気の脚も、重馬場の桜花賞で絶望的な距離から差し切った豪脚にも私たちは驚かされました。
桜花賞のハードなレースを勝ち切ったスタミナを考えると、距離が伸びたところで折り合いがつけば何の問題もないはずです。
それでも、なんとかデアリングタクトを破る馬の可能性を探さなければ面白くありません。
デアリングタクトはスタートがあまりよくありません。そのため後方に置かれることが過去のレースでは目立ちました。
上がりの絶対値もまだ見せていませんが、ここまで34秒を切ったことがありません。
良馬場でのスピード比べでどこまで出るのかはまだ未知数でしょう。
そうなるとデアリングタクトを破る可能性がある馬は先行できてデアリングタクトよりも前にいる馬か、同じぐらいの上がりの脚を持っている馬です。
まず、候補としては桜花賞で負けた馬の巻き返しです。
逃げるのは桜花賞3着のスマイルカナでしょう。この馬の近親には逃げて海外G1を2勝しているエイシンヒカリがいます。父ディープの馬が走る血統ですし、血統構成をみてもエイシンヒカリとよく似ているので、高速馬場での一人旅なら一発大逃げがあってもおかしくありません。前残りが続いていますからこの馬は押さえておきたいですね。
強烈な向かい風の中、フローラSを先行して直線で抜け出した2頭、ホウオウピースフルとウインマリリンは速いペースを追走して、共に上がり2番手の脚で連対しました。
同じように先行して強い競馬ができればデアリングタクトに先着することもあると思います。
ホウオウピースフルは近親にブラストワンピースがいるので距離は問題ありません。
注目したいのはホウオウピースフルに東京のクイーンCで先着している2頭ミヤマザクラとマジックキャッスルです。
ミヤマザクラは近親にマウントロブソン、ポポカテペトルなど、どちらかと言えば前哨戦の近親が多い一族で本番に弱いので買いません。
狙いたいのはマジックキャッスルです。
マジックキャッスルはなぜか短い距離を使われてきましたが、実は豊富なスタミナがあります。
この馬のファミリーラインにはジェンティルドンナもいて道悪が苦手な一族なので桜花賞は度外視して良いと思います。クイーンCでは上がり最速で差のない2着でしたが、騎乗したフォーリー騎手が「この馬には距離が短かったようで、もう少し距離が長い方が合うと思います」とコメントしています。
強い馬と僅差のレースをこなしてきたマジックキャッスルの一変を期待します。
最後に桜花賞は不利で後方からの競馬になったクラヴァシュドールをつけておきます。
もし順調に進めていたら2着はあったと考えています。
桜花賞がベストの条件だったと思いますが、スタミナは充分なので東京が得意なデムーロの騎乗に期待します。
2番人気のデゼルは母が仏オークス馬で母父が仏ダービー馬ですから来てもおかしくありません。
しかし、前走はスローすぎる内容で、強い相手とやるのは今回が初めてですから人気がある今回は買いません。
クラシックに有効なファミリーナンバーも踏まえて狙ってみたいと思います。
◎デアリングタクト1号族l記号
〇マジックキャッスル16号族f記号
▲スマイルカナ16号族g記号
△ホウオウピースフル9号族c記号
△ウインマリリン14号族e記号
△クラヴァシュドール9号族f記号
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